宇宙戦艦トマト19
と、そこへ、静静と現れたのは、、、
桜子「皆様、殺伐とした話は、お止めください!
私達がご挨拶を申しあげます♪」
それまで、のらりくらりとしていた、司、類、あきら、総二郎、亜門が、途端に殺気立つ!
滋「亜門~♪ 心配で来ちゃった♪」
亜門「馬鹿っ!」
バラン「これはこれは!
心配で敵地まで乗り込んで来た恋人に馬鹿呼ばわりは、いけませんなぁ、、、
歓迎致しますよ、お嬢様方♪
で、そちらのベールの方達は?」
優希「失礼いたしました、訳あって、ベールのままのご挨拶をお許しくださいませ、、、」
バラン「・・・構いませんが、では、お飲み物でも如何ですかな?
ホールへご案内致しましょう♪」
案内する為に近付き、咄嗟に優希のベールを剥いでしまうバラン、、、
総二郎が暴れそうになるのを、あきらが必死に止める、、、
バラン「おっと、これは失礼いたしました!
なんてお美しい!!
ベールで隠してしまうとは、勿体ない♪
このベールは、しばしお預かりしましょうぞ♪」
バランが、欲望の眼差しで、優希を値踏みする間、優希は、黙って目を伏せているだけ、、、
バラン「さあ、参りましょう♪」
類やあきら、桜子、滋は、つくしのベールを奪われないように、周囲を守りながら移動する、、、
バラン「では、今日の珍客に乾杯致しますかな!
そこな未だベールのお方、そろそろお顔を拝見いたしますか♪」
と、ベールに手を掛けるバラン、、、
つくし「お止めください!
自分でベールを取りますので、、、」
と、スルリとベールを取る、、、
思わず、ホールにいる全員から、感嘆のどよめきが、、、
バラン「〃〃〃おお! 黒檀の如くの艶やかな髪、透き通るような白い肌、吸い込まれそうな耀く黒い瞳、プックリした唇、たおやかな腰、白魚のような手、、、〃〃〃
何と、この世にこのようなお方がいらっしゃるとは!!
ささ、こちらへこちらへ、一杯進呈致しましょうぞ♪」
今度は、類が暴れるのを止めようと、あきら、亜門が、類を羽交い締めにする、、、
つくしは、、、
《類、私を信じて♪ 愛してるわ♪》
それでも、尚、暴れそうな類、、、
あきらも亜門も総二郎も司も、些か呆れ顔で、、、
《類の奴、つくし姫にどんだけ溺れてんだ、、、》
つくし「私、体質的にお酒は頂けませんの、、、
折角のご好意なのに申し訳ございません、、、
お詫びに、一差し舞いましょう♪」
バラン「おお! 舞いを披露して頂けるとは、これ以上の眼福はあるまい♪
是非ともお願いしましょうぞ♪」
つくし「では、優希も♪」
優希「はい、バラン様、舞いに必要ですので、ベールをお返し願いませんか?」
《このベールも、不思議な色合い、手触りで、調べたかったが、、、
まあ、舞いが終れば、また取り上げれば良いわ♪》
バラン「これは、失礼つかまった!
ベールをお返します、、、」
つくし「では、拙き舞いでございますが、、、」
《私のドラゴン》
天駆ける 私のドラゴン♪
歌ってよ、
リボン銀河の星の詩♪
私を乗せて 羽ばたいて♪
連れてってよ、
宇宙(そら)の彼方 永遠(とわ)の園♪
目を閉じて 私のドラゴン♪
風に乗って、
何処までも 二人一緒に♪
どこまでも 羽ばたくよ♪
君を乗せ
リボン銀河の星の海♪
君に唄うよ 永遠(とわ)の愛
二人で眠る
リボン銀河の果ての果て
二人で眠る
リボン銀河の果ての果て
どっと嵐のような歓声と拍手が、ホール全体に轟き渡り、、、