愛は惜しみ無く奪い与える52
つくし「ねえ、道明寺の遥か昔のご先祖に、何処かの世継ぎの王子らしき人が居ないかしら?」
司「俺様の先祖だ! 王や王子が居ても不思議は無いぞ!」
《聞いた相手が悪過ぎた!
俺様の答えしか返って来ないなんて、、、》
つくし「美作さんや西門さんのご先祖に
子爵の人がいる可能性は? 」
総二郎「なんだよ、つくしちゃん、俺達が中世の貴族になってる夢でも見たのか?」
あきら「いや、待てよ!?
俺、聞いた事があるぞ!?
秘中の秘なので、他言無用だぞ!
紅孔雀という小説を読んだことがあるか?」
総二郎「ああ、確か、宮廷の貴族が紅孔雀と名乗って義賊働きする、怪傑ゾロ擬きの外国小説だったな!?」
あきら「あの小説は、実話を基に書かれた物で、紅孔雀は実在したんだ!
そして、美作の遥か遠縁の祖先も、その一味として活動していたんだ、、、
それこそが、今の美作の面に出ない活動の源なんだ!」
総二郎「そう言えば、俺んちの蔵書に、茶とは無関係な古書があったっけ!
ヨーロッパの城の設計図が、面白かったな♪
隠し通路や隠し部屋、何に使ったのか無数の面白い仕掛けまで描かれていて、コッソリ読み耽った事がある、、、
ちゅうか、今もたまに読んでる、、、
日本の城の設計図もあるが、城が残っていないので面白味に欠けるな、、、」
類「ああ、花沢にも同じ秘事があるよ、、、
俺は、家の蔵書を読み尽くした時に、似たような話を読んだ、、、
城の設計図も有ったけど、保管状態が良いとは言えなくてね、、、
総二郎のとこは、保管状態は完璧だよね♪
1度コッソリ見せて、総二郎♪
悪阻が始まると、遠出も出来ないから、つくしと一緒に眺めたいんだ、、、」
総二郎「つくしちゃんが見るんなら、持ってくるけど、管理は完璧にしてくれよ!?」
類「貴重な古書だ、気を付けるよ♪
取り敢えず、シュノンソーとそれに似た造りの城の、、、」
類が、いくつかの名前を告げます、、、
あきら「類、お前、何か企んでるな!?
俺らも一枚かませろよ!?」
類「うん、ありがとう!
全面的に協力してもらう事になるよ♪
司! 聞いてんの!?
駿やつくしにくっついてばかりじゃん!
つくしから離れて!!
日本の道明寺邸になら、古書がありそうだから、蔵書を全部調べて!
収穫があるまで、花沢邸に出入り禁止だよ!」
《駿は良くて、つくしちゃんには近寄らせないってか!
まあ、つくしちゃんて、なんか良い匂いなんだよな♪
香水もつけていないのに、、、
確かに、本能の野獣、司は近付けちゃ危険だな!》
司「ちっ、調べりゃ良いんだろ、調べりゃ!」
つくし「道明寺、頑張ってね♪」
司「お、おう♪〃〃〃」