愛は惜しみ無く奪い与える17
「うわぁ、花沢類!
いつもこんなに美味しいものを食べてるの~!? 」
「・・・類・・・」
???
「花沢類って呼ばれるのも特別な感じでいいけど、これからは、類って言って♪
そうじゃないと返事しないからね♪」
また、この我儘王子は、皆の前で何言ってくれちゃってんの!?
「あのね、は、花沢類、、、 恥ずかしいんですけど、、、」
「・・・・・・」
ハア、早速、がん無視ですか~
どうも皆さん、私が、類って呼ぶのを期待しているらしく、食事そっちのけで固唾を飲んで見守っているし、、、
ええいっ! 呼んでやる~
早く終わらせて、早く帰る~~
「ねぇ、る、る、類、、、この人参、甘くて美味しい~
食べてみて?」
「・・・人参、嫌い・・・」
くっ、返事はあれど、この返事ってどうよ!?
意地でも食べさせちゃうからね!
「この人参は、今まで食べたなかで一番美味しい人参だから、食べず嫌いしないで食べてみて、ねっ♪」
と、無意識の上目遣い♪
「・・う~ん・・そんなに言うなら、つくしが食べさせてくれたら食べてもいい・・・」
〃〃〃なっ、なんですとぉ~!?〃〃〃
ご両親や木嶋先生やシェフや幸枝さん達がいる中で、今、なんておっしゃいましたかね!?
「食べさせてって言ったの、あ~ん♪」
すると、麗お母様が、
「言い出したらきかないから、つくしちゃん、食べさせてあげてねっ♪」
〃〃〃〃〃
麗お母様にお願いされては、仕方なし!
食べさせてあげましょう、我が儘王子様!!
類の口に態と一番大きい人参を選んで、、、
「はい、あ~ん♪」
「す、凄いっ、つくしちゃん!
あんなに人参嫌いだった類が、初めて食べた!
類! これからは、何でもつくしちゃんに食べさせてもらいなさい、いいねっ!!」
へっ!?
・・・もしもし、お父様!?
「うん、父さん、つくしが食べさせてくれるなら、何でも食べられそう♪」
「あ~、なんて嬉しいんでしょ♪
類の偏食には、ほとほと困っていたの♪
つくしちゃんが、類の側に居てくれれば、もう安心ね、あなた♪」
全員が、ニコニコ頷いて、二人を見守っています、、、
あのう、好き嫌いをなおすくらい、協力しますが、、、
「うん、類をこんなに変えてくれるとは♪
やはり、類のファムファタルだね♪
つくしちゃん、呉々も類をお願いしますよ♪ 」