白いサンタがやってきた4
「おい、司、どうなってる?」
「誰か、サンタの代役を他に頼んだか?
お菓子の家を注文したのは誰だ?
並木のイルミネーションは、誰がやった?」
「ダディ、マミィ!
お菓子の家にお手紙があったよ♪
サンタさんからだって♪」
『真っ白な心の持ち主の駿君へ
君の優しさに、心洗われる想いです。
ありがとう!
まだまだ、この時代も捨てたもんじゃないと、思わせてくれた駿君に、このお菓子の家をプレゼントします、、、
この広い庭で迷子にならないように、この家までの並木道を明るくしておいたよ♪
お腹を壊さないように気を付けて♪
PS トナカイのアドルフ達も、頂いたクッキーに大喜びしているよ♪ ありがとう♪
白のトナカイと 白のサンタより』
大人達は、誰も声に出せなかった、、、
《本当にサンタって いたのか!?》
つくしと駿が、空を見上げて、、、
再び、夜空に真っ白なトナカイが牽く真っ白なソリに乗った真っ白なサンタが浮かび上がり、、、
ソリの通った跡から雪が落ちてきました、、、
「ホウホウホウ!」
「あっ、サンタさんが雪を降らしてる!」
「白のサンタさんのホワイトクリスマス、、、
素敵だね♪」
つくし達の居るエリアは、ガラスのドームで守られているかのように、雪が入ってはきません、、、
「マミィ、ここドームみたいで、雪が落ちてこないね、、、
お菓子の家も大丈夫そう♪」
総二郎がドームを指差し、皆に無言で質問すると、皆、首を横に振り、自分達がした事ではないと否定します、、
「じゃ、このドームもサンタが!?」
「ホウホウホウ!
アドルフ達が、どうしてもクッキーのお礼がしたいと言ってな♪
この雪は、トナカイのアドルフ達からのプレゼントじゃ♪
では、また来年♪
ホウホウホウ!」
真っ白な軌跡を残して、鈴の音が小さくなっていきます、、、
純白な心の皆様へ MERRY CHRISTMAS♪