俺達が知らなかったこと8
そこへ、泣きながら、和也がやって来た!
和也「うわあん、バカ野郎!
バカバカ!!
お前ら、絶対に許さないぞ!
つくしちゃんを返せ! 返せよ!!
お前ら、全員人殺しだ!!!
人殺しぃ~~
あ~~ん、つくしちゃんが、つくしちゃんが、、、
道明寺! バカ野郎!!
お前なんか、死んじまえ!
親の威光をかさにきて、やりたい放題しやがって!
つくしちゃんが、お前らに悪いことを1つでもしたか!?
したのか!?
えっ!! どうなんだよ!!
何の罪も無いつくしちゃんを殺しやがって!!!
お前のことは、俺が殺してやる!!
じっくり苦しませて殺してやる!!
いっそ殺してくれとお願いするくらい、苦しめてやる!!
つくしちゃんを返せ! 返してくれよ~!!」
類が、真っ青な顔をして、和也の胸ぐらを締め上げます、、、
類「つくしがどうしたって!?
つくしに何があったのさ!
答えろ! 和也!!」
和也「つくしちゃんが、お前らに殺されたんだよ!
どうだ! 満足か!?
赤札貼って、階段から突き落としたり、車で引き摺ったり、死なない方がおかしいだろ!?
お前らの望み通り、つくしちゃんは死んだんだよ!
頭を打ったため、ジワジワと出血して、、、
お前らが殺したんだ!
望み通りになって、万々歳だろうよ!!
この人でなしの人殺し!!
いつか、この俺がお前らに復讐してやる!
お前らの全てを奪ってやる!
覚えとけ!!!
青池和也がここに誓う!!!」
類「つくしが、、、死んだ!?
嘘だっ!
嘘だと言え!
嘘だと言ってくれよ!!」
和也「お前らみたいな人でなしと一緒にするんじゃねえ!
こんなことに嘘をつくもんか!!
お前らは、そこで祝杯でもあげてろ!!
いつかお前らの全てを奪って、殺してやる!!」
類「嘘だ! 嘘だ! 嘘だ!!
俺を好きだって、俺を愛してるって言ってくれたんだ!
俺は、一生つくしを離さないって今日伝える筈だったんだ!
つくしが、俺を一人にする訳がない!!
つくし無しじゃ、俺は、俺は、生きていけないんだよ!
つくしが死ぬ訳がない!
死ぬもんか!
俺を置いて死ぬもんか!!!」
類の叫びに、ラウンジ中が静まりかえり、、、
聞こえるのは、類の慟哭のみ、、、
類「つくし、つくしの側に行かなけりゃ、、、
つくしが淋しがってる、、、
俺が行かなけりゃ、、、」
フラフラと立ち上がり、 2、3歩進むと膝からガックリ落ちてガタガタ震えるばかりの類、、、
あきら「しっかりしろ!
俺が牧野のとこに連れてってやるから、俺に掴まれ!」
真っ青になってガタガタ震える類を支えて、ラウンジを去るあきら、、、
類の慟哭の強さに驚き、自分の悲しみを抑え、類を支えるあきら、、、
一方、和也の言葉が未だに理解出来ない司、、、
司「なあ、類はどこ行ったんだ?
和也は、何を言ってんだ?」
総二郎「司、、、」
司「牧野は、どうしてここに来ないんだ?
なあ、牧野は何処に居るんだ?
総二郎、行こうぜ!?」
総二郎「行くって、何処へだよ!?」
司「牧野を連れてこようぜ!?
牧野のこの間の質問に答えるんだ!
俺は、残りの命が1週間なら、その全ての時間を牧野のために使うって伝えたいんだ!
だから、牧野を連れてこなきゃ、、、
牧野に言わなくちゃ、、、
牧野に、、、
牧野、牧野、牧野ぉぉぉ!!!」
和也は、類の慟哭に、司の涙に、そして、あきらや総二郎の抑えた悲しみに、これ以上責めることが出来なかった、、、
和也「お前ら、つくしちゃんのことを、、、」
総二郎「ああ、和也、お前が俺達の全てを奪うと言っていたが、そんな必要はないよ、、、
もう、俺達は全てを失なっちまったからな、、、
そうさ、類だけじゃない、俺達にとっても、牧野が全てだったんだ!
例え、牧野が類を選ぼうが、誰を選ぼうが、俺達は牧野の笑顔を生涯守るって、、、
ちくしょう!」
和也「ふっ、あれだけ酷いことをしておいて、つくしちゃんが、お前らの全てだって!?
今更だな!
つくしちゃんが、お前らを許しても、俺は、青池和也は許さない、許さないぞ!」
総二郎「ああ、許すな!
許さないでくれ!
憎んで憎んで憎み抜いてくれ!
そうすることで、お前は正気を保って生きていけるだろう!
俺達は、お前が俺達を殺しに来るまでなんとか生きていくさ、、
どうせ、生きる屍だろうがな、、、」
司「いかなけりゃ、牧野を連れてこなきゃ、、、」
総二郎「ああ、行こうぜ、司!
それから、椿姉ちゃんに来てもらおうな♪」
司「椿姉ちゃん?
そうだよ、姉ちゃんなら、牧野を連れてきてくれる!
牧野は、姉ちゃんのことが大好きだからな!
そうだ、姉ちゃんに来てもらおう、姉ちゃんに、、、」
ブツブツ呟く司を促し、ラウンジを出ていく総二郎、、、