俺達が知らなかったこと10
あきらは、類を心配して毎日花沢邸に通った、、、
「つくしが、言ったんだ、、
朝ごはんは、一日の始まりで大切だからちゃんと食べなさいって、、、」
「つくしが、言ってくれたんだ、、
類には、花沢の会社を守り立てて、社員を幸せに出来る力があるって、、、
つくしは俺を信じてくれた、、、
だから、あきら、俺は、やるよ、、、
つくしが信じてくれた俺を、俺が信じなくてどうすんのさ♪
それから、あきら、俺、赤札の被害者に謝罪する、、
何を今更って言われるだろうけど、赤札で人生を狂わせてしまった人達を、助けたいんだ、、、」
あきら「俺もそうしようと思っていた、、、
これが、被害者リストだ、、
読むと、悲惨さに驚くだろうな、、、」
類「俺も、調べたから、ある程度は分かっているけど、流石あきらだね、ここまで詳しく調べあげているとは、、、」
司は、椿姉ちゃんが来ても、自室から出てこなかった、、
ただ、以前のように人にあたったり、物にあたったりはしなかった、、、
総二郎が心配して、司のところに通い話し合い、類達に連絡してきた、、、
「司達も、同じ気持ちなんだね!?
これが、俺達のしでかした被害者リストだよ、、、
誠心誠意謝罪しても簡単に許されるとは思っていないけど、今の俺達に出来ることを精一杯させて頂こう、、
それには、親の力を借りる必要も出てくると思う、、、
皆、各々親の助力を得られるように、アポを取ってくれないか?」
司のところからは、椿姉ちゃんとタマさん、美作の両親、西門の両親、フランスから急遽帰国してくれた俺の両親、そして俺達四人が、一堂に会して話し合い、一致協力してことに当たることになった、、
そして、謝罪の行脚の最中、
やっと進君から連絡が入った、、、
「類さん、連絡が遅れてごめんなさい、、、
姉ちゃんの実の父親から、やっと承諾が得られました、、、」
つくしは既に実の父親の手で納骨されていて、京都のお寺に墓石があった、、、
俺達は、謝罪を済ませないと、つくしに会いに行けないと、謝罪の行脚を続けた、、、
何度も罵られ、罪の重さを改めて思い知らされた、、、
和解出来ない人達には、本人達に知られないように、親が手を回して経済的精神的身体的援助を行ってくれた、、、
ねえ、つくし、俺達のことを怒鳴りに来てよ、、、
『自分で稼いだ事もないくせに!、、
親の援助が無ければ何も出来ないくせに!、、、』
つくし、あんたの声を聞きたいよ、、、
あんたの香りをもう一度、、、
つくし、あんたに会いたいよ、、、
つくし、、、
墓参りを自他共に許された俺達は、京都の寺を訪ねた、、、
司はバラを、あきらは夢子叔母さんの焼いたケーキを、総二郎はつくしがバイトしていた団子屋の団子を、俺はチューリップを捧げた、、、
「なあ、牧野、俺は、NYに行くぜ、、、
今のババアのやり方では、恨みを買うばかりだ!
俺は、真っ当なやり方で道明寺をでかくしていく!
1日でも早くババアから実権を奪うために、NYで死にもの狂いでやってやる!
そして、今度会う時には、『自分で稼いだこともないくせに』って二度と言われねえように、、、
だから、牧野、見ててくれよ、なあ、牧野、、、」
「俺も、このまま京都で修行に入るよ、、、
もう、俺の勝手で女を弄ぶのは止めた、、、
牧野、お前、良く言ってたな、、、
俺の点てた茶が好きだって、、、
お前が好きと言ってくれた茶を、俺は、これからも点てていくよ、、、
お前を思いながら、お前が心から美味しいと言ってくれるような茶を点てていくよ、、、
なあ、牧野、お前を思い続けることを、許してくれよ、、、」
「俺も、イギリスに行くよ、、、
人妻との不毛な不倫は、もう止めた、、、
知ってるか、牧野?
今だから白状するが、俺、牧野と一緒に公園で月を見上げた時に気が付いたんだ、お前を愛してるって、、、
俺達四人とも、お前に惚れてるんだぜ、、、
ほんとにスゲエ奴だよ、牧野、、、
スゲエついでに、戻ってきてくれよ、、、
なあ、俺、本気で頑張るから、戻ってきて誉めてくれよ、、、」
「つくし、F4全員があんたを愛してるんだ、、、
けど、俺は、誰にもつくしを譲らないからね!、、、
つくしに言われた通り、ちゃんと食事を摂って、世のため人のため仕事をするよ、、、
だから、夢の中でもいいから、会いに来てよ、、、
愛してるよ、つくし、、、」
司は道明寺の後継ぎになるべくNYに旅立ち、総二郎はそのまま京都で修行に入った、、、
あきらはイギリスに留学し、俺もフランスにと、皆バラバラになったが、心は、これまでに無く結ばれていた、、、