慟哭4
回想3 (司)、、、
椿「司! あんたは、自分が何をしでかしたか、分かっているの!?」
司「ふん! 道明寺財閥なんて、ババアの欲と見栄の塊じゃねえか!
そんなもん、無くなったって痛くも痒くもねえ!
ババアは、さぞかし落ち込んでんだろうが、ザマアミロだ!」
椿「私も、道明寺財閥が無くなっても、かまわないわ!
何故なら、今回の事実上の倒産で、誠実に仕事をしていた社員達は、もっと良い条件の会社に雇われているから、、、
それに、何故か私の旦那関連の会社は、以前より経営が上向きなの、、、
だから、お母さまやあんたの生活は心配ないわ、、、
その事ではなく、私が、あんたに言いたいのは、、、
二度と言わないから、良く聞きなさい!
つくしちゃんは、貴方が愛した唯一の女性よ!
類もつくしちゃんを愛していたけど、あんたが、類に土下座して諦めてもらったのよ!
私も、F3の両親も、日本の重鎮、世界の重鎮も、つくしちゃんの事が大好きで、大切に思っているの!
今回の道明寺の解体は、十中八九、世界の重鎮の怒りが招いたものよ!
あんたは、やっと振り向いてもらって手にできた大切な大切な宝を、そこらの嫉妬嫉みの輩の中に投げ入れてしまったのよ!
あんたは、一生後悔しながら、つくしちゃんの居ない人生を送るのよ!
ごめん、しばらくあんたの顔も見たくない、、、
声も聞きたくない、、、
暮らしに困らないだけの資金は、振り込んであげるから、今後は西田を通して連絡して頂戴、、、
司、これからは、自分の人生は自分で切り開いて行くのよ、、、
あんたにならきっと出来るわ、、、」
唯一の味方の姉ちゃんが、俺の側から消えた、、、
それからの俺は、最低だった、、、
飲まず食わずではなく、飲んで飲んでの生活で、バーで引っ掛けた女を取っ替え引っ替え抱いては捨てた、、、
ある日、その報いが来た、、、
女の恋人が現れ、争いになり、ちょうどイライラしていた俺は、本気の殴り合いを始めた、、、
止めに入った奴も叩きのめし、破壊の限りを尽くしたそのバーを後にし、暗い道に入り込んだところで、背中にぶつかってきた奴が、、、
「あ!? 気を付け、、、ろ、、」と言い終わらないうちに、体から力が抜け、俺は崩れ落ちた、、、
はっ! ざまあない! この俺様が2度も刺されるとはな!?、、、
薄れゆく意識の向こうから、誰かが呼ぶ微かな声が、聞こえた気がした、、、
「どう、みょう、じ、、、」