俺達が知らなかったこと23
つくし効果、いえ、類に及ぼすアンジュ効果は、聡や瑠璃、田村の予想を遥かに凌いでいた、、、
早く帰宅して、アンジュとイチャイチャしたい類の仕事の効率は、これ迄の倍速になった、、、
更に、アンジュが手作りランチを類に届け出してからは、3倍速の仕事振りで、昼休みを3時間確保する類、、、
《今までサボっていたのかって?
イエイエ、つくしラブの賜物です♪》
手作りランチを持って、アンジュは地下から直通エレベーターで誰にも会わずに類の執務室へ入ります、、、
アンジュの到着時に合わせて田村とスタン以外は、仕事に託つけ前以て追い払われていた、、、
類いわく、『愛のランチタイム』は、誰にも邪魔はさせない、、、
ランチタイムの後は、控え室で意識を飛ばしたつくしを寝かせたまま、仕事をがむしゃらに片付けていく類、、、
スタンは水を吸い込むスポンジのように、仕事を身に付けていき、類の代行で会食を担当出来るまで成長していった、、、
瞬く間に1ヶ月が過ぎ、、、
そして、沖縄へ、、、
槇田夫婦「ようこそ、いらっしゃいませ♪」
聡、瑠璃「お世話になります、、、」
類「こんにちは、俺達だけの貸し切りですよね?
積もる話は、部屋の中で、、、
早く部屋に入りましょう♪」
部屋の中で、、、
つくし「パパママ、お久しぶり、つくしです♪
進も一緒に来たのよ♪」
「つくし~! 不甲斐ない親でごめんなさい、、、
苦労ばかり掛けてごめんなさい
、、、
生きていてくれて、ありがとう!
つくしが死んだと思ったから、類さん達にもきつい事を言ってしまった、、、
ごめんなさい、、、
進~、あんたも良く生きていてくれた、、、
バチが当たったから、あなた達を失ってしまったと、悔やんでも悔やみきれなかった、、、
生きててくれて、本当にありがとう!
別々の人生を歩む事になってしまったけど、類さんが側に居てくれるから、安心、、、
それに、私達は子離れをしなければ、、、
つくしや進に甘え切っていた恥ずかしい親を返上しなければ、、、
私達、ここで楽しく働いているから、心配しないでね、、、
お客様もコンスタントにいらしているのよ!
民宿はパパに合っているらしく、、、
お客様もパパと話しているとホッとすると仰ってくださって、、、
お客様に可愛がってもらいながら、
このパパが、地道に働いているわ♪」
進「良かった~
何か困った事があったら、ここに連絡して♪」
と、名刺を手渡す進、、、
槇田夫婦「ありがとう!
でも、そんな事が無いように頑張るから、、、
それにしても、あなた達、まるで外国人のよう!
治療は辛く無かった?
体が作り替えられるんだから、痛みが半端無かったんじゃないの?
側に付いていることが出来なくて、ごめんね、、、
本当に良く頑張って生きていてくれて、、、
類さん、類さんのお父様お母様、この子達の事、よろしくお願いいたします!
こんな頼りない親なのに、あり得ないほど素晴らしい子達なんです、、、
よろしくお願いいたします、、、」
聡、瑠璃「私達こそ、つくしさんや進君にどれだけ救われていることか、、、
ご安心ください、全力でお守りしますから、、、」
槇田夫婦「今までの胸のツカエが落ちたようです、、、
ありがとうございます!
さっ! ここからは、アンジュ、スタンと呼びますよ!
あなた達も、私達を槇田と呼んでください、、、」
再会に感極まってただ涙するばかりのつくしを抱き締め、キスで涙を拭っていた類、、、
類「先ず、アンジュと私は、先日入籍を済ませました事をご報告いたします、、、
先にご挨拶も無しのまま、勝手をいたしまして、申し訳ございません、、、
レオン伯爵にも、事後承諾の形でお許しいただきました、、、」
聡「偏に類が我慢出来ず、勝手をいたしました、、、
お詫びいたします、、、
アンジュちゃんとスタン君のおかげで、わが家に笑いが絶えず、特にアンジュちゃんに対する類の暴走振りには、我が子ながら顔が赤くなる思いです、、、」
類「何言ってんのさ?
新婚なんだし、夫が妻を可愛がらなくてどうすんのさ!
じゃ、妻が疲れているようなので、食事まで休ませないと、、、
失礼します、、、」
と、つくしを抱き上げて、さっさと部屋に籠る類、、、
瑠璃「もう本当に申し訳ございません、、、
箍がはづれたように、盛ってまして、一時でもアンジュさんを離さないんです、、、」
進「アンジュは、類さんと一緒に働きたいと言っているけど、あの調子では子供を産むのに忙しくなりそう、、、」
槇田夫婦「子供!
ひょっとして?」
瑠璃「こちらにお邪魔する前に、診察して頂いたんですけど、残念ながらまだ、、、」
聡「いやいや、今製作中かも知れませんよ♪」
瑠璃「貴方ったら!
でも、二人の子供なら、さぞかし可愛いいでしょうね♪
待ち遠しいですわね♪
孫の笑顔に溢れた我が家、、、」
聡「チビッ子ギャングに溢れた我が家、、、」
瑠璃「もう、貴方ったら♪」
聡「そうなると、チビッ子ギャングを連れて、しばしばお邪魔することになりますなあ♪」
皆、幸せな妄想の中、類は、つくしの中で幸せを実感していた、、、