俺達が知らなかったこと25
日本で、、、
あきら「おい、今のニュース見たか!」
総二郎「ああ、類が結婚!?」
あきら「政略結婚じゃ無いぞ!」
総二郎「類はもう一生一人で居ると思っていた、、、」
あきら「ちっ、類の奴、電話に出ない!
明日朝一番のフライトで行くぞ!
スケジュール調整しろ!」
総二郎「類の一大事だ、家元も家元夫人も否やは無い!
孝三郎に借りが出来るがな!」
ルルルル、、、
あきら「司からだ!
おい、司、お前も見たか!?」
司「・・・・・」
あきら「俺達は明日一番で飛ぶ
お前は?
そうか、俺達がしっかり類の様子を見てくるから、連絡を待ってくれ!
その時は、ちゃんと電話に出ろよ!」
ルルルルルル、、、
総二郎「あきら、類だ!
おい、類、お前、大丈夫なのか!?」
類「ああ、会見を見たんだね♪
俺、これまでの人生で一番幸せだよ♪」
総二郎「幸せなんだな?
無理してんじゃねえぞ!?
あきらと明日一番で飛ぶから、迎えに来い!」
類「え~、やっぱり来ちゃうの?
じゃ、迎えの車を手配するから
じゃね♪」
総二郎「あっ、てめっ、おい、こら!
チキショー、あっさり切りやがった!」
あきら「類、どんなだった?」
総二郎「ああ、やたら幸せそうな声だったぜ!?」
あきら「会見で言ってたように、牧野のこと、本当に吹っ切れたのかな?・・・・・」
フランスで、、、
「いらっしゃいませ、美作様、西門様、、、
類様と若奥様は、私室のリビングでお待ちです、、、」
あきら、総二郎「よっ♪」
総二郎「って、居ねえじゃん!」
あきら「あそこ、二人で庭に居るぞ!」
総二郎「ヤベッ! シルバーブロンドで、紫の瞳、、、
可愛いいじゃん♪
・・・???
・・・!!!」
あきら「総二郎、お前も感じたか!!」
総二郎「ああ、雰囲気が牧野に似てる!
これって、彼女を牧野の身代わりにしてんのか!?
ひでえな!
類に自覚がねえのが、救いだが、、、」
類が、摘んだ花をつくしに渡しながら、、、
類「あっ、アンジュ、あきら達が着いたみたいだよ♪」
つくし「あ~、緊張する!
今まで知らせずにいて、怒るよね?」
類「俺が悪いんだよ、アンジュを独り占めしたくて、連絡しなかったんだから、、、」
二人が、摘んだ花を抱えて部屋に入ると、、、
あきら「よっ! 久し振り♪
初めまして、アンジュちゃん♪
美作あきらです、、、」
つくし「・・・〃〃〃」
総二郎「類、ちょっと来い!」
類「何? 」
類を引き摺るように部屋を出た総二郎、、、
総二郎「類、お前、気が付いてねえのか?
アンジュちゃんは、牧野に雰囲気が似てるぜ!
髪の毛や目の色が黒かったら、牧野そのものみたいだ!
アンジュちゃんを,牧野の身代わりにすんじゃねえ!
二人共、不幸になるぞ!」
類「流石だね、総二郎、、、
良く見破ったね♪」
総二郎「感心してる場合かよ!
アンジュちゃんに、酷い事をしやがって!」
類「総二郎、ありがとう♪
俺達をそんなに心配してくれて、、、
兎に角1度でいいから、アンジュと話してよ♪」
総二郎達が、部屋に戻ると、あきらが呆然としていた、、、
総二郎「どうした、あきら?」
あきら「夢じゃ無いよな!?
夢じゃ無いって言ってくれ!」
総二郎「???」
あきら「牧野だ! 牧野だよ!
アンジュちゃんは、牧野なんだ!」
総二郎「バカな!
何言ってんだよ!
牧野はお墓に入ってるって!」
あきら「アンジュちゃんを良く見てみろ!」
総二郎「・・・!!!
牧野? 牧野か? 」
つくしが涙ぐんでコクンと頷く、、、
総二郎が、飛び掛かるようにつくしを抱き締めて、泣きながら、、、
総二郎「ああ、牧野だ! 牧野、牧野、牧野!
生きてたんだ!
生きててくれたんだ!」
類もあきらも、総二郎の想いの深さを初めて知り、言葉もなく魅入られたように見とれていた、、、
やがて、、、
類「総二郎、ごめん、アンジュを離して!?」
総二郎が、慌ててつくしを離して涙を拭っていると、、、
つくし「西門さん、美作さん、ごめんね、心配ばかり掛けて、、、
私が、生きててびっくりしちゃったわよね!?
しかも、姿が代わってしまったし、、、」
類「アンジュ、お茶を飲みながら、俺が話すよ♪
あきら、総二郎も、座って♪」
つくしと京都のお寺で出会ったこと、
つくしの実の父親の研究のこと、つくしの治療の事、、、
父親の研究は世界を揺るがしかねない為、父親や牧野のパパママ、進、つくしが払った犠牲の事、、、
類「連絡をしないで、悪かった!
けれど、アンジュに会って、アンジュも俺を愛してくれているって知ったら、入籍まで突っ走ってしまったんだ♪
それに、あきら達が駆け付けて来たら、要らぬ注目を引き起こしかねなかったし、、、」
あきら「ああ、アンジュちゃんと会ってからの事は、類の気持ちを考えれば無理もないさ!
それに、表向き何も無い時に俺達が騒いで行動したら、寝た子を起こしてしまったかもしれないしな!」
総二郎「アンジュちゃんやアンジュちゃんの父親や、槇田パパママ、スタン達の身分は、完璧なんだろうな?
これからは、西門や美作も警護に参加するぜ!
それくらいは、やらせろよ♪」
類「ありがとう♪
俺達は、当分フランスに居ることになるけど、スタンには行く行くは、日本で仕事してもらう予定だから、その時は、スタンのことをお願いね♪」
あきら「司には、どうするかな!?
電話で話せる事じゃねえし、、、
司の母ちゃんにバレる危険もあるしな、、、
しばらくは、新しいアンジュとスタンのままで通すか!」
類「この事は、当事者と俺、俺の両親、花枝、あきら、総二郎、だけに止めておいて♪
あきらや総二郎の両親には申し訳無いけど、事実を知る人間は少ないほど良いからね、、、」
つくし「間もなく聡パパ、瑠璃ママとスタンも帰って来るので、お部屋でシャワーでも浴びて疲れを癒して♪」
あきら「じゃ、そうさせてもらおうかな♪
行くぞ、総二郎!」
総二郎「あ、ああ、、、」