俺達が知らなかったこと29
地下施設で、、、
司「あきらん所も、盗聴に苦労しているようだな!?」
あきら「情報世界では、セキュリティが命綱だからな!
司ん所も、相当整備しているだろ?」
司「ああ、一瞬も気が抜けねえな!
まっ、自分で背負うと決めた事だ、とことんやってやるぜ!
ババアから主導権を奪う事が先決だがな!
それより、早く話せよ!」
あきら「ん! 司が見破った通り、類の結婚相手はつくしちゃんだ、、、
生きててくれてたんだよ!
ただ、やっぱり類なんだな、、、
総二郎は、つくしちゃんに会った途端、抱き締めて泣いたんだぞ、、、」
総二郎「あきらは、呆然としちまって、声も出ず泣くことも出来ず、つくしちゃんにすがり付いたんだっけ!?」
あきら「と、兎に角、実の父親の研究のお陰で、つくしちゃんと進君は生きているんだよ♪」
司「進が? 進になんで治療が必要だったんだ?
まさか、牧野の弟だからと、進も滅多打ちになったのか!?」
あきら「落ち着け!
進君は、病気が発覚したんだ、、、
それで、仮死状態のつくしちゃんと一緒にスイスで治療を受けたんだ、、、
進君の治療が2年で済んだが、つくしちゃんの治療は続き、、、
つくしちゃんが目覚めたのはスイスに渡ってから3年後、、、
その後も治療とリハビリで2年、、、
進君はつくしちゃんに付き添って、つくしちゃんを支えてくれたんだ、、、」
総二郎「二人とも遺伝子治療で、あの通り外見が変わっちまったそうだぜ、、、
まあ、スイスやフランスで暮らすには、あの外見が便利だしな、、、
進君も、金髪ブルーアイで、中々ハンサムになってたし、つくしちゃんはシルバーブロンドに紫の瞳だぜ♪
誰が見ても絶世の美女だぞ!
以前、美人とは言い難かったのに、何故か人目を引き付けて、目が離せなかったが、、、
今じゃ、花が開いたように魅力駄々漏れさ、、、
会う奴、会う奴、皆、つくしちゃんにぼうっと見とれるんで、類の奴の焼きもち振りったら!」
あきら「だから、つくしちゃんに会う時は、注意しろよ♪
俺達も危うく地雷を踏むところだったんだぜ!」
司「・・・父親が良く治療法を完成させたな、、、
その治療法は、世界を揺るがすぞ!」
あきら「ああ、だからスイスなんだよ、、、」
司「バチカンか!
ふっ、バチカンに手を出す者は、世界中を敵に回す事になる、、、
秘密を預けるのに、バチカンほど適した処は無いな、、、
それに、どの国より人道上の問題に敏感だしな、、、
バチカンに治療法を提供する見返りに、二人の治療とその後の二人の自由ってことか、、、
自分は地下で一生暮らすことになっても、娘には自由な人生を送らせたい、、、か、、、」
総二郎「ああ、凄い愛情だな、、、
治療の完成が間に合わず、逝ってしまった愛する妻、、、
その妻が命を掛けて産んだ最愛の娘つくし、、、
その娘を救う為に、生涯を研究に捧げた父親、、、
これ程、深い愛は無いぜ、、、」
司「いや、在るぜ、、、
類の牧野に対する愛も、絶対領域で侵すべからずの唯一無二の愛だ!
悔しいが、最初から敵う相手じゃ無かったんだ、、、
類だから、牧野に何度でも出会い、どんな牧野でも会う度に愛し合う、、、
完敗だ!」