愛は惜しみ無く奪い与える34
三人とも、黙って聞いていれば、何言ってんだか!
あきらも総二朗も、冗談ぽく言っているけど、内心本気だよね!
全く油断も隙もありゃしない!
けど、一番の要注意は、司、あんただね!
すぐフランスに来て正解だったよ!
日本に居たら、つくしにちょっかい出されて大変だったに違いない!
司の母ちゃんも、マッキーノの名前だけで、つくしを知らないくせに欲しがったそうだし、、、いや、今も欲しがってるんだろうね!
でも、おあいにく様、つくしが余所見する暇なんてないくらい、毎日毎晩可愛がってるからね♪
ニャア、、、
「うわぁ!な、なんだ!?
止めろ! こっち来んな! !」
慌てて、類から離れて、ミィを抱き上げるつくし♪
「道明寺さん、ごめんなさいね、猫ちゃんが苦手でしたのね?」
「〃〃〃、、、い、いや、、、あ~、その、、、〃〃〃」
「ミィたんにこっち来んなって、失礼だね、司!
ミィたんは、俺達夫婦の大事なキューピッドなんだよ♪
ねぇ、ミィたん♪」
すかさずミィごとつくしを腕の中に囲い込む類、、、
類が、ペット?
ミィたんって言ったか?
よりによって、ミィたんって? ミィちゃんじゃなく、ミィたん!?
甘い! 甘過ぎる!
愛妻と猫との甘~い生活?
甘い!甘い!!甘い!!!
甘過ぎて、羨まし過ぎるぞ~~~!!!
「さあて、苦いコーヒーでも頂こうかな!?」と、あきら、、、
「クスクス、、、いつもの紅茶じゃないの、あきら?」
「俺が苦~い茶を点ててやろうか!?」
「クスクス、、、」
「類、何がそんなに可笑しいの?」
「いや、つくしと結婚出来て幸せだなぁって、、、」
「〃〃〃、、、る、類♪、、、〃〃〃」
司は、相変わらず、つくしから目が離せないようで、、、
しっかり腰を抱き寄せて、頭にキスを落としながら歩く類と、ほんのり頬を染めて類を見上げるつくしの二人、、、
そんな二人の後ろを羨望の眼差しで見つめながらも、獲物をつけ狙う獣のようについて歩いていく司、、、
「先にリビングに行ってて!
俺達、駿の様子を見てくるから、、、」
「ん? まだ他にペットがいるのか?」
「犬じゃねえだろうな!」
「クスッ、俺達の子供だよ♪ じゃあ、後でね♪」