運命の女6
「おいで♪ 丁度焼き上がったよ♪
シロップをたくさんかけて、、、
はい、召し上がれ♪」
「る、類~、
グスッ、そんなに優しくしないで~ 、
そんなに類に優しくされたら、
グズッ、エグッ、
私、もう、一人で立っていられなくなるかも、、
ウェェ~ン、、、」
「よしよし、やっと泣けるようになったね♪
辛すぎて泣けないんじゃないかと心配だった、、、
気がすむまで、泣きな、、、
泣き止むまで俺がずっと側にいるよ♪
泣き止んでも側にいる、、、
離れないよ♪」
優しく、つくしを胸に閉じ込めて、背中をそっと擦る類、、、
「ウエ~ン、、類~、
私、本当に道明寺が好きだったの、、、
ヒック、、
でも、今の道明寺は別人のよう、、、
横暴で暴力的で人を人とも思わない、、、
エグッ、、、
私が一番嫌いな人間に戻っちゃったの、、、
グズュ、、、」
「ヒック、、、
私、狡いの、、、
記憶を失ってしまったのは、道明寺が悪い訳ではないのに、、、
道明寺は被害者なのに、、、
エグッ、、、
皆にズット応援してもらっていたのに、、、
辛くて逃げ出したかったの、、、
もっと穏やかに生きたいって、、、
ヒック、、、
いつの間にか心が、、、
グズュ、、、
少しずつ道明寺から離れていたの、、、
ウェ~ン」
・・・・・・・・
「少しは落ち着いた?」
「ねえ、つくしがそう思ったことに負い目を感じることはないと思うよ、、、
誰も決して狡いなんて思わないよ、、、
あんなに魔女から酷い仕打ちに合ってたのに、、、
なのに、唯一の拠り所の司が、いくら記憶が無いからと言って、あんな仕打ちをするなんて!」
「つくしは、そんな仕打ちに合っていい人間じゃない!」
「俺なら、記憶が無くなっても、つくしを好きになる!
何度でもつくしを好きになる自信がある!」
「〃〃〃、、る、類、、、〃〃〃」
「分かってる、つくしは、そんなに早く気持ちを切り替えられないって、、、
想いを大事にするのが、つくしで、、、
そんなつくしだからこそ、俺達はつくしに惹かれ、魅入られるんだ、、、
つくしに惹かれてる男はたくさんいるんだよ!
男ばかりか女達だって、、、」
???
「俺は決めたんだ、つくしから離れないって!
離さないって!
遠慮して人生を悔んだまま終わりたくないから、、、」
〃〃〃〃〃〃
「つくしは、俺が側にいるのは嫌?
俺のこと、嫌い?」
「〃〃〃る、類のこと、嫌いになんてなれない、なれる訳がない!〃〃〃」
「そっ!
じゃあ、今日から俺達、恋人ってことで、俺、遠慮しないから覚悟してね♪♪」
「えぇっ! る、類~~~!」