運命の女9
「つくし~♪ 会いたかったよ~~」
ギュェ~〃〃〃
「ハイハイ、滋さん、そこら辺で先輩を離してあげてくださいな!
ところで、先輩!
酷いですね、私達に放置プレイですか!?」
「滋さん、桜子、ご無沙汰してごめんなさい、、、
見捨てずに訪ねて来てくれて、ありがとう♪」
満面の微笑みのつくし、、、
「もう、そんな先輩の笑顔を見せられたら、怒れませんわ♪
優希さんも 拉致してお連れしましたので、ちゃんと私達にお時間割いてくださいな♪」
「うんうん、改めまして、優希~、滋さん~、桜子~、来てくれてありがとう♪
何しろ、あっという間のこの状況で、自分でも訳が分からないのに、道明寺なんて説明したらと、なかなか連絡し辛くて、、、」
「分かってますって、先輩!
どうせ花沢さんの勢いに流されたんですよね?」
「でもさ、つくしが類君に大人しく付いてきたってことは、、、」
「つくしは、本当は花沢さんが大好きなんです!」
「うんうん、司の押しの強さにちょっぴり寄り道しちゃったけどね♪」
「今回は、花沢さんが頑張って押しまくった成果ですね♪」
「あの、皆、怒ってないの?
あんなに、道明寺とのことを応援してくれたのに、、、」
「つくし~、馬鹿言わないの!
滋ちゃんは、つくしの幸せが一番大切なの!」
「そうですとも!
今から思えば、花沢さんと一緒の先輩って、お二人って、なんとも言えない空気感があって、誰も入り込めない感じでしたもの、、、」
「そうだよ、つくし、私は、前からつくしには花沢さんが一似合ってるって思っていたよ♪」
「そうそう、類君がやっと本気を出して、落ち着くところに落ち着いたって思ってるよ、滋ちゃんは!」
「ところで、今日は、花沢さんは?
昨晩励み過ぎて、まだ寝てらっしゃるとか?」
「〃〃〃な、な、何言ってくれちゃってんの!?〃〃〃」
「つくし、気付いてないの?」
トントンと自分の首を指して教える優希、、、
「・・・あぁっ! 〃〃〃
だから、見えるところは止めてって、、、〃〃〃」
「ふふっ、語るに落ちるとは、この事ですわね、先輩!?」
「いいなぁ、つくし~、愛されちゃってるのね~♪
滋ちゃんも、ダーリンに愛されたい~♪」
「えっ? 滋さん、ダーリンって???」
「ふふっ、それが、滋さんたら、美作さんのお宅に押し掛け女房してらっしゃるんです!」
「ふん! あきらったら、往生際が悪くって、まだ逃げ腰なんだから!
いい加減に覚悟して滋ちゃんを抱きやがれっての!」
「〃〃〃し、滋さん、、、〃〃〃」
「滋さん、、、美作さんは、初で恥ずかしがりの先輩と違って、押しの一手では落とせませんわ♪
まあ、今回少し離れることで、美作さんが、寂しく思ったらしめたものですわね♪
何しろ、先輩に負けず劣らずの食欲と、令嬢らしからぬ天真爛漫さで、夢子叔母様や双子ちゃんを味方につけてらっしゃいますもの♪」
「滋さん、あのう、道明寺さんのことは?」
つくしが聞きたいことを、優希が聞いてくれました、、、
「・・・うん、つくし、ごめん!
つくしに心配かけちゃったね!?
滋ちゃん、司に幻滅しちゃった、、、
そりゃ、刺されて記憶が無くなったのは、司のせいじゃないよ、、、
でもさ、今の司の行動は、犠牲者だからと言って許されるレベルじゃあない!
つくしが好きでつくしに優しかった司も、今のエロ狂い暴力司も、全部本当の司なんだ、、、
滋ちゃんは、つくしが好きだった司が好きだったんだって、今なら分かる、、、
今の司はむしろ嫌い、ってか、哀れんでる、、、
偽善者みたいだけど、いつか、司にも幸せになって欲しいとは思ってる、、、
でも、ごめん、そこには、滋ちゃんもいないし、桜子もいないと思う、、、
つくしなら、分かってくれるよね!?」
「うん、あれから、色々悩んだんだ、、、
やっぱり滋さんなら道明寺と上手くやっていけるんじゃないかなって考えちゃって、、、
でも、類やお祖父様に言われて気がついた、、、
あの魔女は、利用価値がある間は、一見優しくするだろうけど、利用価値が無くなれば、滋さんのことだって、躊躇なく放り出すだろうって、、、
そして、その時、道明寺は滋さんを守れるのかって、、、
今の道明寺では、何年経ったって、守るべきものを守れる力は得られないって、、、
私がこんなに大事に守られているのに、そんなところに大事な滋さんをお嫁に行かせる訳にはいかないって思ってる、、、」
「守られているという話題が出たところで、、、
先輩、先輩はSPとかに守られていることに、どう感じていらっしゃいます?
ご自分のためになんて勿体無いとか、SP無しで行動したい時もあるとか、思ってらっしゃるんじゃないですか?
そんな甘い考えは捨ててくださいな!
SPで先輩を守らなければならない理由があるんです、、、
どうして知ったのかなんて質問はお止めください!?」
「えぇ~!? 桜子さん、お二人にそれを話しては、、、」