運命の女14
この甘い、甘過ぎな二人と、この情景に慣れているらしいお祖父様と、賑やかで心温まる食事、、、
「やっぱり、つくしと食べると一層美味しく感じる、、、
いつも一緒に食べたいな♪
滋ちゃん、しばらくお泊まりしようっかな♪」
テーブルの下で桜子に蹴られて類を見ると、《早く帰れ、邪魔するな》ビームが突き刺さってきて、慌てて黙々と食べ始める滋、、、
食後のティータイム、、、
「さて、年寄りはそろそろ退散するかの、、、
今晩は久しぶりに可愛いお客さんと過ごせて楽しかったよ♪
ゆっくり滞在を楽しんでおくれ♪」
「「「ありがとうございます♪」」」
「・・・で、何をつくしに話すって?」
「花沢さんが、先輩のことを真綿に繰るんで大切になさっていらっしゃるのは重々承知しております、、、
ですが、先輩の危機管理能力は犯罪級です!
現実を知ることで、危機管理の意識レベルが少しでも上がれば、ご自分で身を守る術も身に付くのではないでしょうか?」
「・・・そうだね、状況が変わってきたし、つくしのためにも、そろそろ話すべきころかな、、
ね、つくし、よく聞いて♪
つくしが、今まで、どれだけ危ない目に会ってきたか覚えてる?
階段から突き落とされたり、車を嫌ったため電車のホームから突き落とされたり、故意に突っ込んできた車に轢かれそうになったり、ビルの上から鉄骨が落ちてきて下敷きになりそうになったり、2度もレイプされそうになったり、女を売り飛ばす輩に誘拐されそうにもなったよね、、、
ホント、つくしに何かあったらと心配で、寿命が縮む想いなんだ、、、
つくしを狙う奴は、色々な意味でたくさんいるんだよ、、、
怪しい動きが新たに始まったから、用心してもし足りないくらいなんだよ!?、、、
俺がなるべく側にいるし、SPを増やすし、皆も気を付けてくれるけど、つくしが本気で用心してくれないと、今度は無事に済まないかも、、、!?」
「・・・・・」
「ねえ類君、その新しい動きって?」
「司の母ちゃんだよ、、、」
「えぇ~!滋ちゃんには分からない~
なんで今さら、楓さんが???
もう、つくしとの関係なんて無いも同然じゃない?」
「・・・滋さん、それは、、、」
「司の記憶が戻ったからだよ!
つくしを取り戻したがって、司が何をしでかすかと、司の母ちゃんは戦々恐々なんだよ、、、」
「先輩を手に入れるためには、、、」
「先ず、俺か花沢を潰しに来るだろうね!」
「いやっ、嫌嫌!
類に何かあったら、いや~!
私、類と離れるのは嫌よ、、、類~♪」
「大丈夫だよ♪
俺がつくしを離すと思うの?
司の動向も司の母ちゃんの動向も
ちゃんと見張っているし、いざとなれば、ロンサールやデシャンやボラス、ブルボンその他の面々も、つくしを守るために動いてくれるし、、、」
「はぁ~、つくしの人間ホイホイは何処までも健在だね~
アメリカやヨーロッパの主たるメンバーが、滋ちゃんみたいにつくしにぞっこんだとは!」
「ホント!お陰で、籍を入れたからといって、のんびり安心なんて出来ないんだ!
アリンコ退治に大忙しさ!」
「〃〃〃る、類~〃〃〃」
「・・・もしもし、類君?
今、なんて言ったかな?・・・」
「・・・桜子の聞き違いでなければ、入籍したとか、、、」
「それって、それってこと!?」
「はい、滋さん、桜子さん、つくしは今、花沢つくしなんです!
お二人に黙っててごめんなさい!」
「つくし~~♪
おめでとう~♪
なんで早く教えてくれないの~♪
一杯お祝いしたかったのに~♪」
「ごめんね、滋さん、桜子、、、
お祖父様のご意向で、しばらくは伏せておくことになったの、、、
類は仕事もしているけど、学生だし、、、
私も類のお手伝い程度の仕事をしているけど、学生だし、、、
しばらくは静かに類との生活を楽しみたかったの、、、」
「やっとおめでとうございますって言えますわ♪
おめでとうございます♪
実は存じあげていましたの♪
でも、秘密になさってるので、お祝いは控えておりました、、、
先輩のお気持ちはよく分かりますわ♪
F2と行動を共にしている私達から、意図せず漏れてしまいかねませんものね♪
あの二人に知れたら、大騒ぎになりますものね♪」
「う~ん、滋ちゃん、そんな素敵な秘密を喋らないでいる自信は、全くない!!
類君のお祖父様は、よく分かってらっしゃる!
伊達に歳を重ねていないね、うん♪
しかし、桜子、あんたの情報網って、、、」
「俺は、いつでも発表していいんだけどね♪
ってか、早く発表したいんだ♪」
「ふふ、先輩が妊娠すれば、話が早いんでは?」
「〃〃〃ちょっと~、桜子~、
そんな事言って、類が本気にしちゃったら困る~」
クスッ、俺は、本気も本気だよ♪
今までだって、つくしが意識を飛ばしちゃった後、何回も中出ししちゃってるし、、、♪
今晩も頑張るし、、、♪
「じゃあ、そろそろつくしを寝かしつける時間だから失礼するよ♪
後は適当に楽しんで!」
膝に乗せていたつくしをそのまま抱き上げて、さっさと部屋を出ていく類、、、
「見ました? 花沢さんを?」
「「???」」
「膝に乗せていた先輩のウェストに回していた手です、、、
微妙に先輩に刺激を送っていましたわ!
それに、わざと先輩の耳元で息を吹き掛けるような話し方をなさってらしたんです!
策士ですわ、花沢さんって、、、」
「あ~あ! つまんない~
つくしをすっかり類君に盗られちゃったなぁ~
滋ちゃんだって、つくしと結婚したかった~~」
「滋さん、それはそれで問題が、、、
それにしても、花沢さん、本当につくしを溺愛しちゃってるんですね♪、、、
そんなに積極的だなんて、、、♪」
「三年寝太郎は仮の姿で、獲物(先輩)を油断させる策だったんですのね」
「そうそう、人畜無害な振りをして、隙を見せたつくしをあっと言う間に食べちゃったんだ~
やるね~、策士の類君♪」
その頃、正に、当人は本領勃起!、、、
じゃなくて、、、発揮していました、、、とさ♪