運命の女18
程よい明るさの照明の下、手慣れた様子でカクテルを作るあきら、、、
「よっ♪ 来たな、司♪」
「お前、日本に帰ってるなら、連絡くらいしろよ!」
「あ!? 俺様はお前らと違って忙しいんだよ!」
「司の母ちゃん、類の会社に手を出して相当痛い目にあったらしいが、司、お前も絡んでんのか?」
「ふん! すぐに挽回して、次は上手くやるさ!」
「司、お前な、今の類を侮ってると、お前達のほうが潰されるぞ!
あいつは、既にヨーロッパ全土、アラブ諸国、アメリカに強力なコネクションを持っているんだぞ!」
「それがどうしたってんだよ!
俺は、ぜってい、あいつを、あいつらを許さない!」
「「・・・・・・」」
「なぁ、司、お前、牧野の記憶だけを無くしていた間のこと、覚えていないって本当か?」
「ああ、牧野の記憶を取り戻したんだ、だから、そんな記憶なんて必要ないだろ!?」
「お前なぁ、自分に都合悪いことは思い出さずに、類達を悪者に仕立てようだなんて、鬼畜だな、、、」
「ぁ! ざけんな!
あいつらが、俺を裏切ったんだ!
あいつらを不幸のドン底に落としてやる!
牧野を類から取り戻して、弄んで捨ててやる!
そん時の絶望した類の顔が楽しみだ!!」
「・・・フー・・・、司、、、
これから話すことは、お前にとって受け入れ難いだろうが、暴れずに聞けよ!
今、ちゃんと聞かなければ、一生後悔することになるぞ、、、」
「ふん、大袈裟な!
良いから、ちゃっちゃと話せよ!」
それは、、司とつくしの恋物語り 、、、
切なく哀れな恋の物語り、、、
やがて、行き着く先には、、、
類とつくしの恋物語り、、、
切なく、暖かな恋の物語り、、、