その歌声で20
「じゃレコーディングに向けて、通しで歌って♪」
「O.K. ♪ じゃ、休憩してて♪
俺のヴァイオリンを先に仕上げるから」
う~ん、、、
何度聞いても、類のヴァイオリンって、素敵~♪♪♪
さて、そろそろ田村が持ってくる頃、、、
「つくし、上がるよ♪」
「類様、書類をお届けにあがりました♪
ご署名頂いたら、すぐ提出するようにと、命を受けております♪」
「そっ♪
じゃ、つくし、書いて♪」
「ひえ~、
本当にお父様達、書いちゃってる!?」
「ほら、田村が待ってるから、早く!」
「えっ! あっ、はい、、、」
「ハンコ忘れないで!」
「えっ!あれ?
このハンコ!?」
「千恵子ママから預かった、あんたの実印だよ♪」
「え~、もう、皆、用意周到!」
「違うでしょ♪
用意万全でしょ♪」
類が、サラサラ署名押印する、、、
田村が漆塗りの箱に納め、花沢の家紋の刺繍が施された絹布で包み、恭しく掲げた、、、
「それでは、田村が責任を持って届け出て参ります♪」
「ん!よろしく♪」
無事入籍の手続きが済んだと、田村から連絡が入り、、、
「つくし、これ着けてて♪」
「類、これは?」
「うん、俺のベビーリングを鎖に通したもの♪
結婚指輪は間に合わないから、それまで、これ着けてて♪
つくし、俺の妻になってくれてありがとう♪」
「類~、ずっと離さないでね♪」
「馬鹿だな♪」
「「「「俺が(類が)、つくし(ちゃん)を離す訳がない!!!!」」」」
「・・・・・〃〃〃」
「昨日、来るなって言ったのに、やっぱ、来ちゃったか!」
「当たり前だろ!」
「入籍祝いしないとな♪」
「「「つくしちゃん、今日は入籍おめでとう♪」」」
「ありがとうございます!
昨日も今日も、お祝いして頂いて♪」
「俺ら、基本、お祭り好きだから、
何時でも呼ばれるよ♪」
「呼ばれなくても来るよね!」
「類、お前なっ!」
「おいおい、お静かに♪
類、今晩だろ? 婚約発表は」
「うん、日本で夜中の0時に発表する、、、」
「それまで、飲み明かそうぜ♪」
「え~、ヤダ! 皆帰りなよ」
「おまっ! 相変わらずの愛想の無さだな!」
「それが類だろ♪」
「だな♪」
F3は、類の無愛想など、平気でスルー、、、
「じゃあ、婚約に続き、入籍おめでとう♪ そして、正式婚約発表おめでとう、、だな♪」
「次は、婚約披露パーティ、結婚式、結婚披露パーティ、、、だな」
「忙しいな♪」
「なんで、あんた達が忙しいのさ!
忙しいのは、俺とつくしだよ♪
プロジェクトも抱えているし、、、」
「婚約のニュースが流れれば、外出も儘ならないだろうから、プロジェクトに専念出来んじゃね?」
「そうだね♪
今回のプロジェクトは、かなり自信があるんだ♪
楽しみにしててよ♪」