ヴァレンタインに10
いよいよ、ヴァレンタインの夜、ケビン邸にて、、、
桜子「本当に悔しい程、お綺麗ですわ♪
今まで一番の化けっぷりですわ♪」
つくし「桜子、それって誉めてくれてンの!?」
桜子「はい、最大級の誉め言葉ですけど!?」
つくし「はあ、一応ありがとう♪
それから、改めて、ありがとう♪
桜子が居てくれたから、ここまで来る事が出来たの、、、
桜子のキツいようで真底優しいアドバイスがあったから、自分の気持ちに素直になれたわ、、、
ケビンさんの養女になる話も、桜子の意見が無ければ、受ける勇気が湧かなかったと思う、、、
桜子、本当にありがとう♪
これからも、親友でいてね♪
私、思うの、、、
私が、男だったら、絶対に桜子に惚れているわ!
桜子、毒舌ばかり吐くけど、貴女は世界一心の綺麗な優しい人よ♪
婚約者のレオンは、幸せ者ね♪」
桜子「先輩、、、〃〃〃」
桜子《先輩は、私の欲しい言葉をさらっと贈ってくださる、、、
その度に、私は、先輩に心臓を撃ち抜かれ、ますます離れられなくなるんです、、、》
コンコン、ノックノック、、、
あきら「オーイ、支度は出来たか?」
総二郎「パーティは始まっているぞ♪」
桜子「主役は、遅れて登場するものですから、良いんです、、、
それより、先輩を見て驚かないでください!?
私、腕によりを懸けて、頑張りましたから、、、」
あきら達が、どれどれと次の間に入り、鏡の前に立っているつくしを発見する、、、
総二郎「・・・すげぇ・・・〃〃〃」
あきら「・・・〃〃〃」
デコルテのスッキリした、桜色のレースが重なったシフォンドレス、、、
エメラルドグリーンのリボンがハイウエストにあしらわれ、背中でトレーンのようにたなびいていた、、、
ほっそりした項を見せてまとめ上げられた黒髪の所々に光るピンクダイアモンドの桜の花、、、
いつもより濃い目に際立たせたメイク、、、
誘うような、ぷっくりした艶のある桜色に塗られた唇、、、
ただただ見とれる二人、、、
桜子「ふふ、お二人が言葉を失う程のご様子、、、
大成功ですわね♪
そうそう、仕上げに、これを着けて差上げて?」
それは、桜の花のヘアピン同様、ケビンから贈られたピンクダイアモンドと桜の花にエメラルドの葉のネックレスとイヤリングとブレスレット、、、
争うように手に取ると、恥ずかしがるつくしに近付き、着けてあげるあきらと総二郎、、、
総二郎《マジ綺麗だ!
類の奴、桜の精のように綺麗な牧野を独り占めするなんて、、、
後にも先にも、牧野に着けてあげるのは、今日が最初で最後だろうな、、、》
つくし「ありがとう、西門さん、、、
辛かった時に、然り気無く誘ってくださって、点ててくださった西門さんのお茶、とても暖かくて癒やされました、、、
これからも、時々、ご馳走してください♪」
総二郎「ああ、何時だって牧野の為なら、点ててやるよ♪
遠慮せずに、おねだりしてくれ♪」
あきら《ヤバイ! 可愛いい!
マジ惚れ直した!
類の奴、一発殴るくらいじゃ済まねえぞ!
けど、こうやって着けてあげるのも、今日だけだな、、、》
つくし「ありがとう、美作さん、、、
美作さんのお蔭でF4がバラバラにならずにいられるの♪
おまけに、私や桜子、滋さん、優希まで面倒見てくださって、ありがとう♪
これからも、懲りずによろしくお願いいたします♪」
あきら「懲りるなんて有り得ねえよ!
牧野の世話がしたくて、勝手にしてるんだよ♪
牧野は、俺達F4のお姫様なんだから♪」
桜子《お二人にとってある意味、先輩との別れの儀式ですわね、、、
あの花沢さんですもの、片時も先輩を離さないでしょうから、、、》
トントン、ノックノック、、、
レオン「桜子、モンシェリ♪
今晩は、一段と綺麗だ♪
花沢一家が、今いらしたよ!」
桜子「レオン、私の渾身のビーナスを誉めてくださらないの?」
レオン「ごめん、俺には桜子しか見えなくて、、、
つくしお嬢様、大変お綺麗ですよ♪」
桜子「私しか見えないのなら、SPのお仕事を辞めなくてはね!?」
レオン「大いに結構♪
止めて、いつも桜子の側にいられたら嬉しいよ♪」
桜子「〃〃〃 そ、それなら、私専属のSPになれば?〃〃〃」
つくし「桜子、私、幸せになる!
桜子も、レオンと幸せになって♪」
桜子「先輩を花沢さんに盗られちゃうので、仕方がないから、レオンで我慢しますわ♪」
レオン「愛してるよ、桜子、モンシェリ♪」
あきら「桜子に負けず劣らずの智謀の持ち主の上に、体力機敏さでは遥かに桜子を凌ぐレオンなら、桜子を御し護る事が出来る、、、
桜子にうってつけの相手だな、、、
良かったな、桜子、、、
さあ、打ち合わせ通り、桜子の合図を待って会場に入るからな♪」