4姉妹絵巻1
「司、朝っぱらから何なんだよ!?
昨日は京都で茶会で、今日は久し振りのオフなんだぞ!」
「今日は、絵夢芽夢の買い物に付き合う約束していたんだぞ!
くだらない用事じゃないだろうな!?」
「司、俺、眠い、帰りたい、、、」
「類は寝てろ! 着いたら起こしてやるから!
あきらも総二郎も、嵯峨野の幻の4姉妹の話は聞いた事があるだろ?」
総二郎「この世で一番美しい4姉妹、、、
限られた人物のみが会う事を許される深窓の姫ぎみ、、、」
あきら「会った事も他言無用のお姫様、、、
会えば誰もが一目で魅了されてしまう、、、
が、これ迄どんな男も姫ぎみの心を捕らえる事能わず、、、」
司「その姫ぎみの極秘情報が、あんだよ♪
赤坂離宮のパーティにお忍びで参加するらしいぞ、、、」
類「これ迄も、そんな情報は散々流れていたよ、、、
俺も、父親に引き摺られて1度だけ嫌々参加したけど、、、
ガセネタだったよ、、、」
総二郎「ああ、あの時のパーティか?
類が珍しく参加していて、しかも超不機嫌だったのを覚えているぜ!」
あきら「司はNYに行っていて、不参加だったな!?」
類「Zzzzzz...」
滋「つくし、ちゃんと変装しないと!」
つくし「滋お姉さま、私、和也君と約束が、、、」
桜子「通学時にブスに変装するのを我慢しているのに、休みの日にもなんて、桜子の美意識が我慢出来ませんわ!」
優希「つくしと和也君と映画に行きたかったのに、、、
ねえ、滋お姉さまだけパーティに潜入するのは?」
滋「貴女達、か弱い滋お姉さまに一人で行けって!?
私は、そんな無慈悲な妹に育てた覚えはございませんことよ!?」
桜子「か弱い!?
第一、滋お姉さまに育ててもらった覚えは、、、」
優希「しっ! 滋お姉さまを怒らせては!」
つくし「じゃ、和也君も一緒にじゃダメ?
パーティから抜け出たら、その足で映画に行きたい~」
桜子「つくしお姉さま、和也さんはただの幼馴染みで、フィアンセじゃないんですから、巻き込んではいけませんわ!」
滋「18歳迄に、結婚相手を自分で見付けない限り、地位も財力もあるヒヒ爺に嫁がされちゃうんだから、協力しなさいって!
私一人じゃ、良い男を見逃しちゃうかもでしょ!?」
つくし《以前、潜入したパーティで、お見掛けしたビー玉の瞳の王子様、、、
あの時1度だけだったけど、今晩いらっしゃるかしら?》
桜子「つくしお姉さま、つくしお姉さまったら!
聞いてらした?
そんなに注意散漫では、飲み物のトレーは無理ですわね!?
飲み物は私に任せて、私から離れずに、カナッペでも運んでください!」
優希「つくしは、何も無い所で転ぶから、桜子と一緒の方が安心ね♪」
つくし「だったら、私抜きで3人で、、、」
滋「ダーメ!
4姉妹の結束の誓いを忘れたの?
それに、つくしも優希も私より、1歳年下なだけなんだから、さっさと殿方を見付けないと、ヒヒ爺よ!」
桜子《お父様が、私達を養女に為さったのは、世界の未来の為と、仰ってたわ、
、、
そして、つくしお姉さまが、世界を変えるキイパーソンだと、、、
私達3人は、つくしお姉さまを守り、無事つくしお姉さまを運命のお相手の手に引き渡すこと、、、》
優希《つくしが、花沢さんを気にかけた事は、報告済み、、、
今夜、花沢さんがパーティに参加する事が分かっているから、何が何でもつくしを連れて行かなければ、、、》