loveofruiのブログ

リダの類が好きで好きで好き過ぎで、とうとう妄想世界の住民になりました。定期的な更新は仕事柄できませんが、お目汚しとスルーして頂けば、幸いです。
R付きの話を全て下げました。話が続かないところは、ごめんなさい。

目で足し4



私、花沢峻は、息子類の天賦の才に、過大な負荷を掛けてしまい、無表情、無言、無感動、といったナイナイ男子に追いやってしまった、、、


自分の過ちに気が付いた時には、既に取り返しがつかず、類に笑顔が戻ることは無かった、、、



天才児を集めて交流させる事で、互いに触発し合い、新たな何かを生み出す切っ掛けにしようというIQプロジェクトに、最後の希望を託して、私は、息子の類を参加させた、、、


少しでも、笑顔を取り戻す切っ掛けになればと、私と妻の藁をも掴む思いだった、、、




そこで、息子は、運命に出会ったのだ、、、





俺は、物心ついてから何をやらされても、苦労すること無く就なした、、、


そんな俺に、両親は大喜びで、次から次へと際限無く課題を課した、、、


どこまでも伸びていく俺の才能に、両親の欲望も限り無く大きくなり、、、


世間とは隔絶された、絶え間の無い詰め込み生活により、俺の感性は癒される事を知らず、感情は死に絶えた、、、



無感動、無表情、無愛想、無言、これらが俺を体現する言葉だ、、、



俺の感情を取り戻そうと、遅きに失した両親の必死の努力も甲斐無く、、、



最後の頼みの綱として、あるプロジェクトに俺を放り込んだ、、、



俺は、そこで俺の運命に出会ったんだ!



静は、フランス人形のように綺麗な女の子だった、、、


最初は、喋る人形の静が珍しくて、俺は、静の後を付いて歩いて観察した、、、


社交的な静だったが、それは、自分が世界の中心に居なければ気がすまないという自己愛の裏返しでもあった、、、



自分の美しさを最大限に利用して、人を惹き付け、翻弄しては、また反省した素振りで引き戻す事を繰り返し、静は取り巻きを増やし、君臨していった、、、



(静は、その美貌と人を操る才を買われて、このプロジェクトに参加を許されていた、、、)




俺は、静の人を操る見事な手腕に感心し、操られる男子を見ては、思わず失笑してしまっていた、、、




そんな不謹慎な俺の笑顔に、勘違いした両親は大喜びで、、、



この時両親は、静に期待したんだろう、、、


俺の救世主になるんではと、、、




けれど、その考えは、直ぐに払拭された、、、



つくしが、プロジェクトに参加してきたんだ♪


艶々の長い黒髪、白いきめの細かい肌、大きな黒い瞳、紅いぷっくりした唇、華奢な体、弾ける笑顔、、、


一目惚れだった、、、


日本人形みたいに可愛いいつくし、、、


愛らしくて素直で心の綺麗なつくし、、、


何より、すべてを包み込むような太陽のような笑顔!、、、




知れば知るほど、深まるつくしへの想い、、、



つくしと一緒にいるだけで幸せだった、、、




両親は、直ぐに、つくしの大切さに気が付き、つくし捕獲大作戦、題して『つくしちゃんを類のお嫁ちゃんにする為に』が、開始された、、、

目で足し3



つくし「る、類~〃〃〃」


《ダメだよ、類、、、


類には、もっと素敵な人がお似合いだもの、、、


私では、類に迷惑を掛けるばかりだもの、、、》


類が、いきなり立ち上がり、つくしを抱き締めて、怒ったように話します、、、


類「つくし、俺は、つくしじゃなきゃダメなの!


つくしが側にいなけりゃ、俺、生きていけない!


俺が死んでも良いなら、俺から離れなよ!


そしたら、俺、幽霊になってつくしに付きまとうかも!?」


類の魂の叫びに、つくしは、大きな黒い瞳を一層大きく潤ませて、、、


つくし「な、何を言うの!?


死んじゃうなんて嫌!!


類には幸せになって欲しいの!!」


類「なら、一生側にいて♪


一生、俺を愛して♪」


必殺の笑顔でつくしを見つめます、、、


つくし「る、類~♪〃〃〃」


見上げるつくしに、チュッ♪


チュッ、チュッ、チュッ♪


どんどん深くなるキスに、つくしは腰砕けになり、類に一層しがみつきます、、、


「「「・・・・・〃〃〃〃〃」」」


《スゲエ! 類がここまで言うなんて、、、》


《本気の愛だな♪》


《つくし、、、》


あきら「ん、ん!」


あきらの咳払いにハッと気が付き、類から離れようとするつくしを、更にきつく抱き締めて、あきら達を目で追い払う類、、、


類の恐ろしい目付きにも怖じ気付かず、総二郎が、人差し指を立てて横に振り、ソファにますます深く腰を沈めて、ニヤニヤ居座ります、、、


類「帰りたくないらしいね、、、


じゃ、俺達の邪魔しない限り、勝手にしてていいよ♪」


つくしを抱き上げると、さっさと部屋を出ていきます、、、


総二郎「どこ行くんだよ!?」


無視した類が無言のままドアに近付くと、控えていたメイドが嬉しそうにドアを開けます、、、




ドアが閉じた途端、、、


「今のラブシーン、撮りました?」


「ええ! 永久保存です!


早速、ご両親に送信しなくては、、、」


メイドの会話に聞き耳を立てているF3、、、




「あっ、お騒がせ致しまして申し訳ございません。


直ぐにお茶を入れ直して参ります。」


と、メイド達がそそくさと出ていきます、、、




廊下に響くメイド達の声が、、、


「きゃ~、私達にも見せてくださいまし~」


「情熱的な類様の素敵だったこと!」


「家宝ですわね♪」


「きゃ~、早く~」





「「「・・・・・」」」




あきら「ここは、花沢邸だよな!?」


総二郎「ああ、物静かなと言うより、些か寂しい花沢邸の筈、、、」


あきら「いつから、花を背負ったハートが飛び交う邸になったんだ!?」


総二郎「メイドまで、ニコニコキャーキャー、賑やかだよな!?」


司「類って、静が好きでフランスに行ったんじゃないのかよ!?」


あきら「あんなに可愛いい子を、どこに隠していたんだ!?」




そこへ、新たにお茶を運んできたメイド頭の花枝、、、




花枝「つくしお嬢様は、静様の妹様ですわ、、、」


総二郎「全然似てないんじゃね?」


司「本当に姉妹なのか?」


あきら「何故、つくしちゃんの存在を知らなかったんだろう?」


花枝「私からは、これ以上何も申し上げられませんので、、、」


あきら「なら、俺達で少し調べてみるか♪」


総二郎、司「「だな♪」」

目で足し2


司「おーい、遊びに来てやったぞー♪」


「「よっ♪」」


類「何しに来たの?」


総二郎「相変わらず、無愛想だな、類は!」


あきら「やっとフランスから帰ってきたくせに、音沙汰無しで、、、


心配して来てみれば、何しに来たのとは、いくら優しいお兄さんでも、臍が曲がるぞ♪」


類「元々、曲がってるんだから心配ないよ♪」


総二郎「こんな根性悪に、お兄さんは育てた覚えがないぞ♪」


と、二人が泣き真似をする、、、


類「俺には、兄さんも弟もいないんだけど!?」


すると、類の背中に隠れていたつくしが、ひょっこり顔を出し、可愛く挨拶する、、、


つくし「こ、こんにちは〃〃〃」


「「お、おう、こんにちは!?」」


司「誰だ、お前!?」


困った顔で、ほんのり頬を染めて恥ずかしげに類を見上げるつくし、、、


《あんた、その上目使い、俺だけの時に限定してくれないと、、、》


ちらりと確認すると、招かれざる友人達は、赤くなって固まっている、、、


《あ~あ、これだから会わせたく無かったんだ!


まぁた、余計なもんを釣り上げちゃったね~》


類「牧野つくしだよ♪


つくし、続きは隣の俺の部屋に

行ってすればいいよ♪」


《こいつらの側にいたら、チョッカイ出されるから、早く引き離さないと、、》


総二郎「おっと! つくしちゃん、つくしちゃんは何をしていたのかな~?」


広げていた本とレコーダーを片付けながら、戸惑いながらも律儀に答えるつくし、、、


つくし「え~と、本の読み聞かせの録音です、、、」


あきら「なんで、そんな事してんの?」


つくし「目の見えない人や小さなお子さんに楽しんで頂きたくて、、、


類が編集してくれるんで、助かってるんです♪」


総二郎「それで忙しくて、俺達に連絡も寄越さなかったと、、、」


総二郎とあきらは、善からぬ事を思い付いたようで、阿吽の呼吸で顔を見合わせて、ニンマリ、、、


あきら「つくしちゃん、俺達も手伝うから、ここで一緒に読み聞かせしようよ♪」


つくし「えっ! でも、、、」


総二郎「いいから、いいから、、、」


あきら「そっ! 俺達も人の役に立つ事をしたいし、なっ、司!?」


司「・・・お、おう♪〃〃〃」


《あ~、司ったら、一目惚れ!? マジかぁ!?》


総二郎「類、効果音は入れてんの?」


類「当然でしょ♪」


つくし「類って、凄いの♪」


《ベッドで凄いの、とかじゃねえな!》


あきら「類の何処が?」


《類のあそこがなんて言わねえよな!》


《皆、とんでも無い妄想してるけど、残念ながらまだだよ、、、


でも、こいつら邪魔者が現れたからには、つくしに手加減するのはもう止めだな♪》


つくし「あのね、色々な音を創る事が出来るの!


うふふ、素敵でしょ♪」


《こんな風に、可愛いい子に手放しで誉められるって、羨ましいなぁ》


《類の奴、鼻の下を伸ばしやがって!》


《俺も、こんなに素直で可愛いい子に、お世辞じゃなく誉められたいぞ!》


総二郎が、読み聞かせの本を開いて、、、


総二郎「ふーん、ブレーメンの音楽隊か!」


あきら「俺、鶏の鳴き声、得意だぜ♪


クワックワッコケー!」


総二郎「俺、ロバの鳴き声できるぞ♪


ヒーホー!


司は、犬をやれよ♪」


司「・・・・・」


天下のF3が、鶏やロバの鳴きマネをするなんて超レアなのに、つくしちゃんは、類の凄いところの自慢で大忙し、、、


つくし「ほら! 見て♪


類が創ったの♪


これ、鶏の羽ばたきなの♪」


団扇を微妙な加減で二枚重ねた物を、小刻みに振る、、、


バタバタバタッ、、、


一同「おお♪」


つくし「あとね、ロバの足音はこれ♪」


お椀を2つ、テーブルの上で伏せて、カッポカッポと音をたてます、、、


目を爛々と輝かせ、俄然、やる気が漲ったF3!


これが雨の音だと言って、余っていた団扇に糸で小豆を幾つかぶら下げる、、、


でんでん太鼓のように動かすと、パラパラと雨の音が、、、


波はこれ♪と 竹籠に和紙を貼り、小豆を入れて傾ける、、、


ザザー、ザザーと波の音、、、


その日は、効果音の収録で楽しく大騒ぎ♪


「今後は、効果音は、俺達に任せろよ♪」


「そうだぞ! 勝手に録音するなよ♪」


「今度は、花咲爺さんやろうぜ♪」


「おっ、良いねぇ♪


花が咲く音って、難問じゃね!?


来週までに、音を探して来ようぜ♪」


「よし! 来週までの宿題だな!」


もう、読み聞かせの録音の音頭取りまで始める始末、、、


夕食まで食べて、泊まる勢いのF3を、類が氷の刃で追い払う、、、


「あんだよ! 追い払うのかよ!」


「冷たいな!」


「邪魔者扱いすんなよ~」


「もうこれ以上、つくしと俺の時間の邪魔しないで!」


「独り占めは、ずるいんじゃね!?」


「何言ってんの!?


つくしは、俺だけのものだよ♪


つくしを好きになるのは、良く分かるよ、フランスでも、凄くモテてたし、、、


でも、悪いけど、つくしは俺のものって決まってんの♪


俺達婚約してるし、、、」


「こ、婚約~!?」


「ふ、ふん! 婚約しているからと言っても、必ずしも結婚出来るとは限らないぜ、、、」


「おあいにくさま、両親も、学生結婚しちゃいなさいって言ってるし、、、


ねっ♪ つくし♪」


ちょうど、自ら食後の紅茶をワゴンで運んできたつくしに話しかける類、、、