慟哭12
総二郎「あきら、司は?」
あきら「命に別状は無さそうだ、、、
ただ、背中を数ヵ所刺された為に、脾臓摘出、肝臓部分切除したそうだ、、、
今は、目覚めるのを待っている、、、」
総二郎「脾臓摘出、、、目覚めるのを待つ、、、
何処かで聞いたフレーズだな、、、」
あきら「ああ、お前も思い出したか?
俺も、牧野の時を思い出したよ、、、」
総二郎「カルマ、因果か、、、」
《あんたなんか大っ嫌い!
親の脛をかじってばかりで、自分で稼いだことも無いくせに!
あんた達の根性を叩き直してあげる!
今の道明寺には、海ちゃんが居るんだものね、、、
バイバイ、道明寺、、、》
司「止めろ~!
つくしに手を出すな~!
俺が、俺が、また、つくしに赤札を、、、
止めろ~、止めてくれ、、、
つくしが死んじまう、、、つくし、、、」
あきら「司、司、起きろ!
起きるんだ、司!」
司「あきら、、、
俺、嫌な夢を見てた、、、
ここは? どうして?」
あきら「ここはNYの病院だ、、、
総二郎も居るぞ、、、」
総二郎「司、いい加減心配させるなよ、、、
2度も刺されるなんて、寿命が縮む思いだったぞ!」
司「俺、刺されたのか、、、」
あきら「ああ、犯人は、前にお前が捨てた女の弟だ、、、」
総二郎「チェリーの名を返上してから、好き放題のし過ぎだぞ!
少しは自重しろ!」
司「・・・そうか、刺されたのか、、、
今回は、記憶は無事だったってことか!」
あきら「!!! 、、、司、記憶が!?」
司「ああ、思い出した、、、
じゃ、さっきのあれは夢じゃなかったんだ!
つくし、つくしは生きているんだろ?」
総二郎「はっ! 今更何を!」
あきら「総二郎、しっ!
で、どこまで思い出したんだ?」
司「何もかもだ!
俺が、2度目に貼った赤札のせいで、つくしを殺しかけた、、、
それなのに、どうでもいい女達に溺れて、、、
その挙げ句、この始末さ、、、」
総二郎「・・・・・」
司「罵っても、殴ってもいい!
お願いだ!
つくしは、元気なんだろ?
つくしは、どこに居るんだ?」
総二郎「良く聞け!
お前を殴って気が済むなら、とっくに殴っているさ!
あの時、牧野は、脾臓破裂、肋骨骨折、手足の骨折、鼻も折られて、全身打撲、その他諸々、ほとんど死にかけた、、、
今、元気かって?
ああ、お前と無関係になって、安心して暮らしているだろうさ!
何処に居るのかって?
俺も知りたいね!」
あきら「総二郎、もう、その辺で止めとけ!」