宮(真っ平ごめん)13(完)
シン好きな方はUターンお願いいたします~
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皇后「シン、私は頭が痛い!
何故、ヒョリンなどにプロポーズをした?
その場面を見られたからと、殺すと脅すとは、そなたの人格を疑ってしまいますぞ!
それもよりによってチェギョン嬢を脅すとは!」
シン「その時は、シン氏のご令嬢とは知りませんでしたし、いつもダブダブのツナギを着ているので、ただの庶民と思って、、、」
皇后「黙らっしゃい!
庶民ならば、殺すと脅しても良いのですか!
着ている洋服で、その人の価値を決めつけるのですか!
あんなに可愛いいチェギョン嬢を脅すとは!
説得に説得に重ねて、ようやっと1年間だけチェギョン嬢をこちらに編入させて頂ける事になったと言うに!
そんな事を仕出かしておきながら、婚約の話を進めてくれですと!
開いた口がふさがらないとは、この事です!
チェギョン嬢が今更婚約を承知する筈も無い!
もしや、自分の魅力でチェギョン嬢をユルから奪えるとでも?
ユルと比べたら、今のシンは月とスッポン!
もっと自分を磨きなさい!
もっと謙虚になりなさい!
チェギョン嬢との婚約は、有り得ぬ事、宜しいですね?」
シン「でも、私はチェギョンが好きなのです!
チェギョン以外とは結婚したく無いのです!」
皇后「ならば、ヒョリンは、どうなっているのです?」
シン「陛下からヒョリンの資料を頂きました、、、
ヒョリンは、私を騙していたのです!
ヒョリンは、私とは何の関係もございません♪」
皇后「シンよ、今の言葉を聞いて、私が納得すると思うてか!
今更、何の関係も無い?
大学中が、ヒョリンはシンの恋人と認めているのに、ヒョリンを蔑ろにするのですか!」
シン「しかし、ヒョリンは宮には相応しくない、、、」
皇后「ええい! 黙らっしゃい!
ヒョリンを選んだのは、シン、貴方です!
ヒョリンを愛しているのなら、宮と戦う位の気概を見せなさい!
愛していないのなら、玩んだ責任をしっかり取りなさい!
お手伝いの娘だから、私生児だから、性格に問題があるから、などは玩んで捨てて良い理由にはなりません!
チェギョン嬢に関しては、全く望みはありません!
他の女にプロポーズした歯の根が合わぬ内に、チェギョンが良いなどと!
それに、シンは宮の為にチェギョンが欲しかっただけであろう?」
シン「違います!
私は、チェギョンが好きなのです!
愛しているのです!」
皇后「では、言葉を間違えたな、シン!
宮の為だけにチェギョンに入宮して欲しいとしか、受け取れなかったぞ!?
良いか?、、窮屈な宮に入宮してくれる女性は、心からシンを愛している娘か、極めて野心家の娘かのどちらかじゃ!
チェギョン嬢は、そのどちらでもない!
諦めるのじゃ!
全ては、そなたが招いた結果じゃて、、、
こうなっては、王族の中から、そこそこの娘を捜す他はあるまいて、、、
ああ、そうじゃ、ユルとチェギョン嬢の婚約パーティが内々に開かれるそうじゃ、、、
そなたに招待状が届くかは、神のみぞ知るじゃな、、、」
案の定、シンに招待状は届かず、、、
大学で、、、
シン「チェギョン嬢、話をしたいのでお時間頂けますか?、、、」
チェギョン「殿下、ユル君が同席で良いのなら、、、」
シン《そうだな、年頃の男女が二人だけで同席するのは、立場のある者にはスキャンダルになりかねないからな、、、
こう言うところも、しっかりした素晴らしいチェギョン嬢だな、、、》
シン「勿論、ユルにも聞いて欲しい、、、
チェギョン嬢、これ迄の数々の無礼をお詫びします、、、
また、ヒョリンが画策してご迷惑をお掛けして申し訳無かった、、、
ヒョリンにプロポーズしたのも、見知らぬ許嫁よりマシだろうと、その程度の気持ちでした、、、
僕は、宮に反抗する為にヒョリンを側に置いていた、、、
それが、意外に心地よく、今に至ってしまった、、、
全て私の不甲斐なさが招いたことです、、、
チェギョン嬢にお会いしてから、目からウロコが落ちる思いでした、、、
立場のある者が、どのように振る舞うべきか、反省頻りです、、、
そして、気が付けば、チェギョン嬢、貴女を愛してしまいました、、、
チェギョン嬢、貴女がユルを愛しているのは充分理解しているつもりです、、、
けれど、私は諦められないのです、、、
どうか、これからの私を見ていてください、、、
貴女に相応しい男になってみせます!
どうか、私を避けないで頂きたい、、、
私を理解し支える伴侶になって頂きたい!」
ユル「殿下、まだ、そんな事を、、、」
チェギョン「ユル、私に話をさせて?
殿下、殿下のお気持ちは名誉で有り難いです、、、
急なお話で気持ちの整理がつきません、、、
考える時間を頂けますか?」
途端に得意気な顔になるシン、、、
ユルは青ざめて、、、
ユル「チェギョン、、?」
そんなユルに微笑み掛けると、、、
チェギョン「、、、って私が言うのをお望みでしょうが、、、
真っ平ごめん!!、、でございます!
殿下は、まだヒョリンさんにきちんと対応してらっしゃらない、、、
私を愛しているですって?
そんな不誠実な殿下の言葉を信じられるとお考えですか?
殿下の言葉ひとつで、私のユルへの愛が無くなるとでも?
殿下、殿下は宮に反抗していたそうですが、殿下と言う立場にあることで、殿下の言葉ひとつで周囲の人間が思いのままになると勘違いなさっていませんか?、、、
反抗していたと仰りながら、殿下という地位を甘受してらしたのではありませんか?
責任を果たさず、立場を利用するだけ利用してらしたのではないですか?
私は、殿下に比し自由な身分です、、、
けれど自由には自由を貫くための責任が伴うのです、、、
私は、ユルを愛しています、、、
生涯愛するでしょう、、、
だからこそ、プロポーズを受けたのです、、、
殿下は、ヒョリンさんにプロポーズする時に、ヒョリンさんに対する責任、結婚生活を続けていく為の責任をお考えになられましたか?
私には、今の殿下では、殿下の言葉を信じることは出来ません、、、
それに、私の気持ちはそんなに軽いものではありません、、、
私のユルに対する愛情を見くびらないでください、、、」
ユル「シン、いや、殿下、そろそろ失礼いたします、、、
チェギョン?」
チェギョン「殿下、ごきげんよう、、、
お元気で、、、」
シン「・・・・・」
その後、二人はイギリスに戻り、正式な婚約発表を行い、入籍も済ませたそうだ、、、
ファン「殿下、ユル君とチェギョン嬢が、戻ってきているって本当ですか!?」
シン「ああ、陛下と皇后陛下へ婚約祝いのお礼の挨拶をするために、一時的に戻ったようだ、、、」
ファン「この大学で1年間学ぶ予定だったけど、婚約後はイギリスで暮らす事になったって、イギリスの大学に戻ったんだよね?
ユル君が頑張って、入籍も済ませたって聞いたけど、、、
チェギョン嬢は、イギリスでも人気だったから、あちらの御曹子達もショックで大騒ぎになったらしいね?
あちこちの王室からの降るように縁談があっても、ユルを選んだチェギョン嬢、、、
ユルは幸福者だな♪」
シン「世界一の幸せ者だと、ノロケていたよ、、、」
婚約祝いのお礼に皇后陛下を訪問してきた二人の幸せそうな姿を、ため息をついて見つめるシン、、、
シンには、秘密裏に王族の野心家の娘との婚約話が進んでいた、、、
ヒョリンはと言うと、奨学金で海外留学と言う体の良い海外追放になり、その後の消息は誰も知らない、、、
シンは、自分の無責任な行動を思い起こす度に、チェギョンの『自由には責任が伴う』と言う言葉を胸に刻んだ、、、
そして 戒めの為に心で叫ぶのであった、、、
『昔の無責任な俺、真っ平ごめん!!』