奥様は魔女11
美味しそうな匂いで、目覚めた聡、、、
隣で繰り広げられる光景にびっくり♪
焚き火で芋煮、火の周りに種々の串焼き!
聡「瑠璃、瑠璃、起きて、見てごらん♪」
瑠璃「ん、う~ん♪
いい香り♪
まあ! 部屋の中でバーベキュー!?」
千恵子「あ! 目が覚めました?
丁度、芋煮が良い具合にでき上がりましたよ♪
ご飯にしましょう♪」
晴男「ママ、私の芋煮に、お餅を入れてくれたかな?」
千恵子「五平餅も焼いているのに、またお餅を入れるの?」
晴男「いいじゃん、今日は特別♪」
千恵子「貴方ったら、毎日が特別なんだから♪」
進「類父、類母、びっくりしていますね?
これは、囲炉裏と言って、暖房と料理に使う家の中の焚き火、、、のようなもの、、、
煙は魔法で処理していますが、、、」
晴男「千恵子の芋煮は、逸品ですよ♪
熱々をはふはふして食べるのが、また旨いんです♪」
千恵子「さっ、お口汚しな料理ですが、冷めないうちに、どうぞ♪」
聡「では、頂きます♪
!! う、旨い!!!」
瑠璃「美味しい!
ねえ、貴方、、、」
聡「分かっているよ♪
我が家にも、囲炉裏を、、ですね♪」
聡《しかし、ロココな部屋に、掘り炬燵や囲炉裏とは、、、
そんなミスマッチも気にならないほど、居心地の良さ、、、
つくしちゃんのご家族の、素晴らしいお人柄のお陰ですね♪
こんな素敵な方達と家族になることが出来るなんて♪
早速、婚姻届けを出す手続きを進めなければ♪》
つくしちゃんの包囲網が慌ただしく動き始めます、、、
食事を堪能した類父、類母、、、
聡「美味しいお食事をありがとうございました♪
早速ですが、お嬢様のつくしさんを我が家の愚息の伴侶としてお迎えしたいのですが、、、」
千恵子「まあ、あんなお転婆で宜しければどうぞどうぞ♪」
晴男「ママ! まだ、早いんじゃない?
つくしが居ないと、寂しいよ、、、」
千恵子「何言ってんの!?
予言で決まってたことでしょ!?
今更、ウジウジ言わないの!」
聡「『世に強大な悪魔蔓延りし時、神の国に対なる者現る。
対なる者の一方は、気に満ち満ちて、他の一方は、魔力に満つ。
対なる愛にて世を救わん。』」
進「流石、陰陽師総帥♪
言霊の力が半端じゃない!」
聡「いやいや、類が本気を出せば、私など足元にも及びませんよ、、、」
進「類兄さんの本気を見たことあります!
姉ちゃんが類兄さんのものだと、言霊で御触れを出した時、地球全体に、更に、こっちの世界にも響き渡りましたから!
しかも、こっちに姉ちゃんを狙う奴らが居ると俺が口を滑らせたら、また、言霊の御触れを出す念の入れよう、、、
もう、あいつ等は、姉ちゃんの事を考えるだけで、畏れ多くて恐怖で体が震えていますよ♪」
聡「では、今回、私達が類とつくしさんを連れて来なかったのは、実は連れて来られなかったということですか、、、
私達の意思では無く、、、」
進「きっと、類兄さんが意図したせいでしょ!?
類兄さんの独占欲は半端無いですね♪」
瑠璃「貴方、早くつくしさんと結婚させないと、類の独占欲が暴走したら、、、」
晴男「そんなに、類君って強いの?
ママ、どうしよう?
パパ、類君に会ったら怖くて泣いちゃうかも、、、」
千恵子「魔王のあなたが、そんなへっぴり腰でどうすんのよ!
火事場の馬鹿魔力でなんとかなるわよ♪
今までだって、その火事場の馬鹿魔力で切り抜けてきたでしょ♪」
(何気に酷い言いよう、、、)
進「どっちみち、パパの火事場の馬鹿魔力でも、姉ちゃんや類兄さんに敵う訳がないんだから、ジタバタしないで、ど~んと構えて居なよ♪」
(更に酷いです~)
晴男「二人とも、それって励ましにも慰めにもなってないと思うけど、取敢えずありがと♪」
(なんたるお人好し!
いえ、お魔王好し!?)
進「それに、類兄さんは怖くないよ♪
姉ちゃんが類兄さんの側にいれば、ご機嫌なんだから、、、」
晴男「そっか~、、、
なら、早いところ類君とつくしをくっ付ければ良いんだ~」
(本当に良いのか、それで!?)