その歌声で4
類は、そんなこんなで、ご両親に気に入られ、ちゃっかり、ディナーまで頂いて、、、
食欲旺盛なつくしを、愛おしげに見つめる類、、、
気持ちいいくらい旨そうに食べるな、、、
食欲と性欲は、正比例、、、
期待でムクムクしてきた!(オイ)
デザートに目を耀かせているつくしに、
「俺のも食べて♪」
「えっ! いいの?」
「うん、残念ながら、今はもう(食欲より性欲が)一杯で食べられない、、、
(あんたが)とても美味しそうだから、またの機会に(じっくり時間を掛けてあんたを)食べたいな♪」
「ハハハ、そんなに我が家の食事を気に入って頂けましたか!?
いつでもいらしてください♪
お宅のワインに合う料理をご一緒しましょう♪」
「ありがとうございます、(お父さん)!
ところで、以前、花沢の家の近くにいらしたことは?」
「はあ、良くご存知で、、、
昔、お宅の近くに居を構えておりましたね、、」
「貴方、そんな昔の話を、、」
「いいんだよ、千恵子、、、
私の不徳の至りなんだ、、
昔、バイオ系の会社を経営してましてね、、、
まあ、私は、研究室にいる方が好きなんですが、、、
素晴らしい成果が上がり、喜んでいた隙に、平たく言えば、会社ごと盗まれてしまったんですよ、、、
で、今は、祖父のこの邸に転がり込んで、、、
でも、研究室に籠っていられる今の方が、私の性に合っているようで、、、」
「お祖父様がいらっしゃるんですね!?
ご挨拶させて頂けますか?」
「生憎、先日骨折しまして入院しておりまして、、」
「気難しい父なんですが、千恵子とつくしが良く世話をしてくれるので、まもなく退院できるようです、、、
今日も千恵子とつくしが病院にいってきまして、、」
「ママと一緒に帰ってこようと思っていたら、お爺ちゃまに頼まれものしちゃって、、、
そのあと、ぷらぷらしてたら素敵な靴を見掛けたの♪」
ふーん、あの辺りの病院は、あきらのとこかな?
つくしと一緒にお見舞いに行かなきゃね♪
「つくし、明日、お祖父様のお見舞いに一緒に行くよ♪
帰りに、つくしの気に入った靴を見に行こう♪
俺がプレゼントするから♪」
「まあ、優しいボーイフレンドだこと!」
いや、お母様、ボーイフレンドじゃあないんですってば、、、
「俺、つくしだけには甘いんです♪」
「おやおや、ご馳走さま、、、」
〃〃〃何てことを、言ってくれちゃって〃〃〃
もう、否定するのもバカらしくて、、、
好きにしてよ、、、(←ホントにそれでいいのか!?)
食後のティータイムに、、、
「それでは、もう少し話を煮詰めたいんですが、、、」
「そうだね!
なら、今夜は泊まっていったらどうかね!?
つくしの弟は、今、ドイツに留学中でね、、、
寂しかったので、泊まってくれたら、嬉しいんだが、、、」
「ハイ、喜んで、(お父さん)♪」
え~、何、居着いてんの~!?
お家の人達が心配しちゃいますよ~
「両親は、フランスですし、邸には誰も居りませんので、、」と、寂しげに俯いてみせる類、、、
「まあ、それはお寂しいでしょ!?
宜しければ、今晩と言わず、ご両親がお帰りになるまで、しばらく滞在なさって♪」
ぎょえ~、何、御母様、言ってんの!?
一方、類は、、、
ふふ、やったね!
両親はフランス在住で、年に数回しか帰国しないんだ♪
マスオさんっていうの?
それも良いかも♪
ねッ! お父さん、お母さん♪♪