その歌声で9
「お祖父様、具合は如何?」
「おお、つくしの顔を見れば、直ぐ良くなるわい♪」
「お祖父様ったら♪、、
あっ、こちら、花沢類さん、
態々、一緒にお見舞いに来てくださったの♪」
「花沢類と申します。
初めまして♪」
「おお、つくしにも、やっとボーイフレンドが出来たか!?」
「今は恋人ですが、すぐ婚約者になる予定です♪」
「ほほう! こりゃ、頼もしい!
曾孫の顔も早く拝めそうだ♪
花沢物産のご子息ですな?
何しろ、つくしは、そっち方面は奥手での、、、
言い寄る男は、数知れず居ったようじゃが、皆、玉砕しておった、、」
「ご心配なく♪
そっちの教育は生涯俺が引き受けます♪」
「〃〃〃〃〃」
「両親は、今フランスに居りまして、失礼させて頂いておりますが、帰国次第、改めてご挨拶にあがります♪」
「ほうほう、こりゃ、何時までもグズグズ入院しとる訳にはいかないのう♪」
「〃〃〃お祖父様、果物召し上がれ♪」
「つくし、お祖父様に例の話のお許しを頂くから、つくしは売店で雑誌でも選んで来て♪」
CMの話だけじゃなく、速攻で入籍まで話を持っていくには、つくしに騒がれるとね、、、
売店で、何気に雑誌をパラパラ見ていると、、、
うわぁ、何、何?
F4?
道明寺 司、、、
わぁ、怒ってるのかな、目が怖い~
ぷっ、クルクル頭、、
西門 総二郎、、、
平成の光源氏!?
確かにハンサムだけど、女たらし?
美作 あきら、、
優しいそうなお兄さん?
あれ? この人も女たらし?
花沢 類、、〃〃〃
うふ、素敵♪
機嫌が悪い王子様?
え~!?
無感動、無愛想、無口?
会話は、単語のみ?
???
本当の類と違って書かれてる!
(いえいえ、いつもは、書かれている通りの類王子です、、、
つくしちゃんといる時が特別♪
多岐さんなんて、言葉で説明しても誰も信じないだろうと、二人のランチの様子を盗み撮りしてましたよ~♪
フランスのご両親も、送られた映像を見たらビックリして、日本に飛んで来ちゃいますよ~♪)
4、5冊抱えて病室に戻ると、千恵子ママも来ていて、、、
「ねえ、この雑誌の類って、間違って書かれてるのよ♪」
「どれどれ、、、
!!
こいつの顔は見たくもない!
そんな雑誌は捨ててしまえ!」
「どうしたの?
そんなに怒ったら、体に障りますよ、、」
「千恵子、これを見てみい!
道明寺の小倅が、載っておる!
胸糞悪い!
あいつのとこが、晴男の会社を盗んだんだ!」
「お祖父様、息子さんは、乗っ取りに関係していないでしょう?
それに、パパは、研究肌で会社経営は好きじゃないんですって、、、」
「そうですわ、御父様、社員は幸い御父様の会社で働いていますし、、、
盗まれた研究より、もっと素晴らしいものを産み出せばいいんですもの、、、」
「やれやれ、二人のお人好しにかかっちゃ、怒れんな♪」
「確かに、司の母ちゃんのやり方には、賛成できません、、
ただ、何時までも司の母ちゃんのやり方が通るとも思えません、、」
「ほほう、類君は、中々見所のある青年だな♪
花沢の将来は安泰だな♪
今回のつくしとのことも、お手並み拝見じゃな♪」
何故か、お祖父様とガッチリ握手している類、、、
「では、千恵子、予定通り進めておくれ♪」