愛は惜しみ無く奪い与える57
つくし「ねえ、類、、、
笑わないで聞いて!?
三條 桜子って子が居るんだけど、サクラーナ子爵夫人にそっくりだったの!
三條家も古くから続く家柄だから、今回のことに桜子も関係してくるのかも、、、
三條家にも、代々伝わる秘密の言い伝えがあるのかも、、、」
類「良いとこ突くね、つくしだけに!?」
つくし「もう、類ったら♪〃〃〃」
類「じゃ、至急三條とやらに連絡入れて?
そうだな、あきら、あきらが三條の家に行って、代々の秘密を聞いてきて!?
俺の勘では、あきらになら話してくれると思うよ♪」
つくし「じゃ、桜子に美作さんが訪問することを話しておくわね♪」
つくし「モシモシ、桜子?
つくしです♪
今大丈夫?
ちょっと込み入った話になるんだけど、、、
あのね、桜子って、ご先祖様に興味ある?
って言うか、ご先祖様代々の秘密の言い伝えがあるでしょ?
えっ! そんなに大声出さないで!
ある出来事があって、桜子も関係してくると思われる事態があったの!
そこから、勘が働いて、ごめん、今の桜子にカマを掛けたの!
わあ、怒らないで!
これから、美作あきらという、桜子のご先祖と関係の深い人物が、桜子を尋ねて行くわ♪
その人の話を聞いてね、、信用出来る人だから、、、
三條家の隠された肖像画も見てもらって♪
絵の謎を解いてもらえると思うの!
桜子、怒鳴らないで、煩いわよ!
何故絵のことを知っているか、それも彼に聞いて♪
じゃ、時間がないから切るね!
ちゃんと話を聞いてあげてよ♪
直ぐに会うことになると思うけど、取り敢えずバイバイ♪」
類「じゃ、あきら、すぐ行って!
司! その勲章から手を離して!
まだ、準備出来ていないうちは、触れてはダメだ!
お前が一人であっちに行っても、準備不足では、反って混乱させるだけだぞ!」
司「お、おう、、、」
類「つくし、次はドクターのところに行くよ♪」
総二郎「待て待て! 俺を忘れるなよ!」
司「俺様も、、!!!」
類「ねえ、総二郎、お前が黙っているから、今まで聞かなかったけど、お前の家に肖像画は無かったの!?
無い筈が無いと確信しているんだけど!?」
総二郎「くそっ、皆に言い出せなかったんだよ!
オヤジの奴、俺が知るには、まだ早いって教えてくれなかったんだよ!
司みたいに、隠し部屋を探したくても、怪しい部屋に近付くことも出来ないんだよ!」
つくし「それって、西門さんを失いたくないからだわ!
西門さんのお兄さんが、西門の家を出て行ってしまって、、、
西門さんまで、どこかへ行って帰って来られないなんてことになったらと、恐れているのよ!」
総二郎「・・・・・」
類「うん、考えられないことじゃ無いね♪
それなら、総二郎、お兄さんに会って聞いておいでよ♪
跡継ぎとして育てられていた時に、西門家の秘密を教えられていた可能性があるよ♪」
総二郎「だが、教えられていなかったら?」
類「それはないな!
一人しか秘密を知る者がいないなら、その人に何かあった場合に、伝えて行けなくなるよ!
代々、ちゃんと伝えていくためには、常にもう一人知る者がいないと!
西門家では、総二郎の兄ちゃんが知っているから、まだ、総二郎には知らされていないんだよ!
家元に何かあった場合、兄ちゃんが、総二郎に知らせる役目を負っているんだ!
兄ちゃんが家を出る許可を得るために、その責を負ったと思うよ♪」
つくし「だとしたら、聞く相手は、お兄さんしかいないじゃない?」
類「だね♪
じゃ、総二郎、急いで行ってきて!
あきらにしても、総二郎にしても、救急措置くらい覚えているでしょ!?
ドクターのところには、つくしと二人だけで行ってくるから、、」
司「待てよ、俺も、、、」
類「司は、総二郎と一緒に行ってあげて!
兄ちゃんが、総二郎を大切に思うあまり、秘密を話さないかもしれないから!」
司「お、おう!」
《フフ、司を追い払うことが出来て、一石二鳥、つくしの好きな『お得』だね♪》