俺達が知らなかったこと19
花沢邸であれほど嬉しい騒ぎになっているとは知らずに、、、
類は、アンジュ、スタンとゆったりと過ごしていた、、、
夜は、レオン・ノーザン伯爵も加わり、つくしと進の治験について説明を受けた、、、
つくし「ねえ、類、東京のお仕事は大丈夫なの?
このままだと、10日間以上それも急にお仕事を休むことになるけど、、、」
類「アンジュは心配しなくても大丈夫だよ♪
代わりの者が、しっかりやってくれる筈だから、、、」
進「類さんの代わりが勤まる人は、そう簡単に居ないと思うけど、、、」
類《居るんだな~、ソレガ♪
俺達をこっそり見てた父さん母さん、
しばらくお願いね♪》
類「ん? 偶々居たんだ~♪
東京に戻ったら、紹介するね♪」
進《類さんのいつものポーカーフェイスな表情、、、
でも、生憎、俺には通用しないんです、、、
治験後、何故か表情を読む事が出来てしまうんです、、、
類さん、何か楽しい事を企んでいますね♪
類さんは、姉ちゃ、アンジュに害する事は一切しないし、俺は、アンジュに害が無ければO.K.ですよ、、、》
崇「先ず、アンジュの治験についてだが、、、
一見死亡しているようにも見える状態にまで細胞の活動を低下させる、、、
そうだな、活動低下については、冷凍保存をイメージしてくれれば、当たらずとも遠からず、、、かな、、、
そして、遺伝子を1つだけ組み換えて、細胞活動を復活させる、、、
この工程を繰り返し繰り返し、遺伝子を組み換えた細胞が、分裂増殖し、体全体の細胞が入れ替わるまで待つ、、、
分裂増殖時に計画外に細胞が変異してしまった場合、そこから、組み換え作業を再開する、、、
アンジュの場合、眠りから完全に目覚めさせるのに3年かかった、、、
それからは、アンジュが悲鳴を上げる程の厳しいリハビリと微調整での遺伝子治療の繰り返しだった、、、
スタンの病気は、不治の病だったが、1年の遺伝子治療と1年のリハビリで完治していた、、、
スタンは、アンジュの目覚めを待って、リハビリに付き添い完治に導いてくれた、、、
アンジュとスタンの頑張りには 脱帽だよ♪」
進「俺は、そんな、、、
俺は、ノーザン伯爵に病気の治療をして頂いて、感謝してもしきれない程です、、、
アンジュが頑張れたのは、類さんの存在のおかげです、、、
類さんに会う為に、類さんの側に行く為に、頑張って頑張って、、、
俺も、アンジュも、外見が変わり新しい身分になるのに不安がありましたが、何故か類さんだけは、変わらずに受け入れてくれるって信じていました、、、
類さんとアンジュが、幸せになってくれれば、俺が生き延びた甲斐があるって、、、」
つくし「スタン、、、ぐすっ」
類「スタン、ありがとう♪
ノーザン伯爵やスタンのお陰でアンジュと結婚まで出来て、俺は、世界一幸せだよ♪
でも、俺、スタンにも幸せになって欲しいんだよ♪
俺達のように、心から愛せる相手を見付けて幸せになって欲しい、、、」
崇「スタンも私の家族だよ♪
私の研究のせいで、実の両親と暮らす事が叶わなくなってしまったが、私やアンジュと類君が、君の新しい家族だと思って欲しい、、、
私としては、私の側で私の研究をサポートして欲しいところだが、閉じ籠った生活には耐えられないだろうから、類君とアンジュ、スタンのことをよろしく頼むよ、、、
年に1度の定期検診には、一緒に来ておくれ♪
万が一の時の連絡方法として、、、
このブログのミラーサイトを利用して、更なるミラーサイトから裏サイトへ、、、
フェルマー数をメビウス関数を用いて、、、」
あっという間に、別れの時がきた、、、
つくし「お父様、お体に気を付けて、、、」
類「アンジュとスタンのことは、お任せください、、、
牧野のパパママならぬ沖縄の槇田夫婦にも、目を配りますので、ご安心を、、、」
進「俺は、ノーザン伯爵に命を救われた事を決して忘れません!
アンジュのことは、類さんと守って行きます!」
類「頼もしい弟が出来て嬉しいよ♪」
つくし「お父様、私だけ、こんなに幸せになって、お父様は、、、」
崇「私にとって、世俗から離れて研究に没頭出来る、これ程の幸せはないよ♪
まして、お前達が安全で幸せに暮らしていて、私を忘れずに訪ねてくれるとなれば、何も言う事は無いよ♪
1年後には会えるんだ、笑って別れよう♪」