loveofruiのブログ

リダの類が好きで好きで好き過ぎで、とうとう妄想世界の住民になりました。定期的な更新は仕事柄できませんが、お目汚しとスルーして頂けば、幸いです。
R付きの話を全て下げました。話が続かないところは、ごめんなさい。

慟哭33(完)

近付くあきら達に気付くと、類が司としっかり目を合わせ頷く、、、



惹き付けられるように歩を進める司、、、



類は、掌の花弁を、侍女の装いの花枝が持ってきた水盤に浮かべると、、、



類「椿姉ちゃん、つくしを離して!?


司と話させてあげて!?」



椿が慌てて窒息寸前のつくしを離し、後ろを振り向き、司に向かって手を伸ばす、、、



司は、そんな椿も目に入らず、つくしの前に立つ、、、



目を大きく見開いたつくしが、思わず類を見上げる、、、



安心させるように微笑んで頷く類に、にっこりすると、、、



つくし「道明寺さん、お久し振りです、、、


お元気でいらっしゃいましたか?」



もう、道明寺と呼び捨てにされない事に、チリリと胸を痛めながら、、、



司「お、おう、、、」



後は言葉もなく、ひたすらつくしを見つめる司、、、



類「司、俺の恋女房を見つめ過ぎ、、、」


と、苦笑いしながらつくしを抱き締める類、、、



桔梗達も、感じるところがあるのか、つくしを守るように周囲を固める、、、



司「あ、悪りぃ、、、」



思わず謝ってしまう司に、



つくし「私の方こそ、一杯一杯心配かけてごめんなさい、、、


道明寺さんのご活躍は予々類から伺っておりました、、、


新しい会社を発展させてらして、しかも、このプロジェクトに参加してくださるって聞きました、、、


ありがとうございます♪」



司は、笑顔のつくしの顔だけを見つめ、内容は把握することなく、つくしの声だけを聞いていた、、、



そして、ずっと確かめたかった事をやっと口にする、、、



司「、、、幸せか?、、、」



つくし「はい、とっても♪


道明寺さんは、幸せですか?」



司「ああ、スゲエ幸せだ♪」



司《お前が生きて幸せになっている、、、俺はそれだけでスゲエ幸せだよ、、、》



そんな司の内心に気付かず、司に幸せだと迷いなくきっぱり答えて、類と見つめ合うつくし、、、



そんな連理の枝、比翼の鳥の二人の周りを取り囲むように抱きついている愛らしい子供達、、、



舞い散る桜の中、そんな幸せな家族が眩しくて、、、



桔梗「司おじ様、泣いてる?


悲しいの?


はい、どうぞ♪」



近付いてきてハンカチを差し出す桔梗に、屈んで話しかける司、、、



司「いや、悲しくなんかないよ♪


お前達が幸せそうで、太陽のように眩しくて涙が滲んだだけさ♪


お前、桔梗と言ったか?


母親にそっくりで優しいな♪」



桔梗「パパも優しいよ♪」



司「そっか、そうだろな♪」



桔梗「うん、だから、パパのお嫁さんになりたいって言ったら、ダメだって!


パパのお嫁さんは、何度生まれ変わってもママだけだからって♪


総二郎おじ様にも、あきらおじ様にも譲らないって♪


変だよね?


おじ様達には、素敵なお嫁さんがいるのに、、、」



司「ハハ、類の独占欲は半端無いからな、、、」



類「それ、司に言われたくないな!


それより、結婚おめでとう♪


式の準備で忙しいんでしょ?」



司「ババアと嫁が張り切ってるから、俺は下手に口を挟まないほうが平和なんだよ!」



あきら「お前から、平和という言葉が出てくるとは、雪が降りそうだな!?」



類「雪なら、冬の間で降っているじゃん♪」



総二郎「それなら、司の雪はピンクの雪だな♪」



つくし「ピンクの雪、、、


ブルーとか虹色の雪を降らせるのって、素敵かも!?」



あきら「おいおい、勘弁してくれよ♪


つくしちゃんの一言で、プロジェクトが動くんだから、、、


ハア、でも虹色の雪かあ、良いかもな!」



つくし「ついでに、目に見える雪の結晶の形で降らせる事も、お願いね♪」



総二郎「抹茶味の雪は勘弁しろよ!


絶対駄目だぞ!」



つくし「ふわふわの抹茶氷が降ってくるのって、綺麗で美味しいのに、、、


総二郎のケチッ!」



あきら「抹茶の雪、それ、他で使えそうだな♪」



総二郎「ハア、やるなら俺の居ない所でやってくれよ、、、」



つくし「それより、次は、総二郎の光源氏の装いも見てみたい~


女性達が、卒倒しちゃうと思うわ♪」



総二郎「やっても良いが、つくしちゃんが今日のように女御役をしてくれるのが、条件だぞ♪」



つくし「え~、もっと綺麗な女性が一杯いるから、私はパス!


類が一緒で、類がO.K.なら考えても良いかも~♪」



類「総二郎、つくしはダメだよ!


お前の嫁にやらせろよ!」



総二郎「お前、ほんとッ、ケチッ!」



つくし「あきらは、バラの騎士が良いわ♪


マント捌きを勉強してね♪」



あきら「バラの女王は、つくしちゃんで?」



つくし「それは、桜子で決まりでしょ♪」



あ~だこ~だ、あれが良い、これが良い、あれやってよ、ダメだ、ケチッ!、、、ワイワイガヤガヤ賑やかに盛り上がる話し合い、、、



椿が、嬉しそうに見守っている中、司は、会話に加わらず、相変わらずつくしにロックオン♪



類がつくしの耳にゴニョゴニョ、、、



つくしが、しっかり司と目を合わせると、みるみる顔を赤くして目を逸らす司、、、



つくし「道明寺さん、ううん、道明寺司! 司って呼んでも良い?」



名前を呼び捨てにされて、はっと振り向く司、、、



話しかけられていることに歓喜の雄叫びをあげそうになる司、、、



司「お、おう!


あきら達も呼び捨てにしているだろ?


だから、俺の事も呼び捨てで良いぞ♪」



つくし「じゃあ、早速司にお願いがあるの♪」



司「ちょっと待ってくれ!


まだ俺は謝っていない!」



つくし「司が、後悔して苦しんだ事は、教えてもらって知っているの、、、


それなのに、中々、司に会う勇気が出なくて、長い間苦しませちゃったのは私、、、


謝らなくちゃいけないのは私の方よ、、、


長い間、ゴメンね、、、」



類「つくしは、身体的にも精神的にも後遺症に苦しんでいた、、、


なのに、俺が判断を誤って、あきら達に早く会わせてしまったせいで、つくしを余計に苦しめてしまった、、、


つくしは、頑張り過ぎる程頑張って、やっと回復したんだ、、、


つくしが、謝ることは無いよ♪」



総二郎「そうだぞ、悪いのは俺達なんだ!


特に極悪なのが司だったがな!」



あきら「うん、俺達皆、同罪だと言いたいが、やはり司が一番の極悪人だな♪」



酷い内容を話しているが、皆の顔は、晴々とウィンクまで交わしている、、、



椿は、人知れず涙を拭う、、、



つくし「じゃ、謝るのは、もうおしまい♪


人生は限りがあるの、、、


有意義に過ごしましょ♪


皆、私を手伝って♪」



司「お、おう、何でも言ってみろ♪


何でもやるぞ♪」



つくし「エジプトにもテーマ毎の庭を造るんだけど、、、


夜に美しく咲く花園、題してドラキュラの庭を造る際に、司にドラキュラの王に扮して欲しいの♪


女王は、滋さんが決定しているわ♪


滋さんがどうしてもこれは私の役と言い張って、譲らなかったの♪


ドラキュラの王も、マント捌きを勉強してもらわないといけないんだけど、どうかしら?」



司「おう、俺に任せろ!」



つくし「うん、ありがとう♪」



椿「つくしちゃん、私もやる!


やらせて! 絶対にやるから!


ドラキュラの王の姉!


司の王よりずっと頼りになるわよ♪」



つくし「あのう、本気で誰かの生き血を吸うのは止めて!?」



椿「え~! 折角牙を着けるんだから、首をちょこっとかじるくらい良いでしょ!?」



つくし「いや、それ、滋さんもかじるって騒いでるけど、ダメですから、、、


赤ワインで我慢してくださいね♪」



類「ドラキュラの庭では、花沢の最高級の赤ワインを提供する予定だよ♪


けど、椿姉ちゃんも司もザルだから、飲むのをほどほどにしといてよ♪」



椿「類のケチッ」司「・・・だな」



椿と司も加わって、ワイワイガヤガヤ、あれやりたい、これやりたい、あれやって、これやって、ヤダ、ダメだって、ケチッ! などと、好き勝手に言い合っているように見えるが、、、



アイディアを纏めながら、実現させる為の技術、手段、行程を頭の中で組み立て、、、



必要な資金、庭を公開した時の訪問者数の予測、アクセスの充実化、入園料による利益の計算、更なる緑化運動のみならず、宇宙開発、海洋開発をも視野に入れて企画を練っていく、、、



あきら「やっと、F4全員集合したんだ♪


今夜はとことん飲もうぜ♪」



総二郎「滋も桜子も優希も合流するぜ♪」



類「俺、ヤダ、、、」



司「なんだとォ!」



類「子供達、特に桃の世話があるし、愛するつくしを可愛がらないと、、、」



つくし「ちょ、ちょっと、類~♪〃〃〃


恥ずかしいでしょ!?」



類「なんで?


俺、つくしを愛し過ぎる程愛してるから、当たり前の事しか言ってないけど?」



つくし「る、類~♪〃〃〃」



類「先ず、つくし、着替えるよ♪


あきら、総二郎、桔梗達を頼むよ♪


花枝は桃を頼むね♪」



桔梗「あ~、また、お父様のイチャコラタイムね、、、


じゃ、皆、おやつを頂いてお昼寝しましょ♪」



総二郎「ハア、子供にイチャコラタイムと言われるとは、、、」



あきら「全く俺達の姫を独り占めするとは、羨ましい~」



司「類の奴、やっぱり、隙は見せないな!」



椿「司! バカ言ってんじゃないわよ!


あんたは、すぐ結婚するんでしょ!」



あきら「椿姉ちゃん、それとこれは別なんだよ!


俺達にとって、つくしちゃんは、永遠の我らが姫、マドンナ、運命の女なんだ!」



総二郎「我らが姫の幸せを守る、俺達4銃士!


永遠の愛を捧げる!


俺達、中々、格好いいんじゃね!?」



椿「ぷっ!


私には、つくしちゃんと、とんでもない仲間達に見えるけど!?」



あきら「じゃ、久々にやろうぜ♪」



総二郎「類が居ねえが、司が居るしな♪


せえの!」



”Tous pour un, un pour tous. ”



取敢ず、Fin