目で足し12
挨拶を済ませ、リビングに集い、お茶を飲む人々、、、
類「望叔父様、つくしと一緒に暮らせるって、本当ですか?」
望「ああ、類君とつくしは、一緒にいることで、とんでもないエネルギーを産むよね!?
そのエネルギーで、高遠と花沢の会社に貢献して欲しくて、類君のご両親にも許可を得ているんだよ」
類「ありがとうございます♪
つくしもお礼を、、、
って、そんなにマカロンを食べていたら、他の物が入らなくなるよ♪」
つくし「他の物って?」
類「花枝、渡してくれる?」
花枝「つくし様、どうぞ♪
沢山ございますので、皆様もどうぞ♪」
つくし「わあ、群○堂の大福♪」
花枝「類様は、この一年、つくし様のお好きなスイーツをご覧になっては、つくし様に食べさせたいなって、、、」
《類君の一番は、いつもつくしちゃんね♪
でも、ご相伴頂けるだけでも幸せだわ》
実は、類は、毎日つくしの好きなお菓子を購入しては、特殊コーティングして保存していた、、、
これ、つくしが好きなチョコだよ♪
このクッキーは、こっちの抹茶味の方が好きなんだ♪
花枝とつくしウサギに説明しながら、毎日増えていくスイーツを嬉しそうに眺めていた類、、、
そんな光景を思い出し、思わず涙ぐんでしまう花枝、、、
《400個近くのあのスイーツの存在を、つくし様がお知りになったら、どんなにか感激なさることでしょうか、、、》
しっかり大福を頬張りながらも、顔を紅く染め、類と見つめ合うつくし、、、
《ああ、これも、類マジックだよ!
二人の世界を作って、他の者達をそこに居ないかのように、透明人間にしてしまうんだ、、、》
その場に居るが、居ないが如くの者達は、一様に見合っては、頷き合った、、、
類「ところで、高遠の叔父様、僕の部屋は、、、?」
高遠「ああ、ご両親にも強く強く依頼されて、つくしの部屋の隣に用意したよ♪
気になるところが在れば言ってくれれば、何時でも手直しさせてもらうよ♪」
類「ありがとうございます、高遠の叔父様♪
お父様、お母様も、ご尽力ありがとうございます♪」
《うわあ、これは、つくしマジック!?》
皆、類のありがとうに感動♪
チョット、ミナサン、ナニゲニ ルイニシツレイ!?
どっぷり、二人の世界のつくしちゃん♪
つくし「類のお部屋、素敵なんだよ♪」
類「へえ、どんな風に素敵なのか、見せて♪」
つくし「うん! つくしプロデュースなんだから、文句は無しよ♪」
あらら、手を繋ぎ、さらっとつくしちゃんを拐って部屋から出て行きます、、、
またもや類マジック発動に、皆が呆気にとられていると、出口で類が振り返って、悪魔の微笑みとVサイン、、、
はあ~、、、
一斉にため息、、、
峻「我が子ながら、先が思いやられる、、、」
儷「あら! あれくらいでないと、つくしちゃんを誰かに拐われちゃうかも♪」
と、ニコニコしながら、亜門達を睨み付ける儷、、、
望「いやいや、頼もしくて、正式に家族になる日が待ち遠しいですな♪
あの類君の様子では、後10年我慢出来ますかな?
アハハ、、、」
類の部屋は、ブルーと白を基調に、スタイリッシュに調えられていた、、、
部屋には、類のつくしウサギがベッドヘッドに、ベッドサイドテーブルには目覚ましが、、、
つくし「日本からの荷物はもう整理されているはず、、、
あっ、つくしウサギ!
ちゃんと大事にしてくれていたのね!?
あっ! この目覚まし時計〃〃〃」
後ろから覆い被さるように、つくしを抱き締めて、耳許で囁く類、、、
類「毎朝、つくしの声で気分良く目覚めてたよ♪」
つくし「うふふ、儷叔母様に言われて、頑張って7種類吹き込んだんだもの♪」
類「俺の声はどうだった?」
つくし「・・・〃〃〃」
類「気に入ってたみたいだね♪」
つくし「類ったら、全部最後に『浮気しちゃダメだよ、チュッ』って、キス付きなんだもの♪
恥ずかしい、、、〃〃〃」
類「でも、ちゃんと毎朝、聞いてくれたんでしょ!?」
つくし「う、うん、、、〃〃〃」
《こればかりは、お母様に感謝だな♪
毎日、目覚まし時計と縫いぐるみで、つくしに俺を意識させる、余所見防止作戦、、、
流石、お母様、ありがとう♪》
類「俺、つくしにもキス付きにして欲しかったな♪
特に、特別な日の『愛してる』の後にチュッってね♪」
つくし「え~、、、〃〃〃」
類「でも、その一年分のキスは、これから取り戻すから♪」
つくし「・・・〃〃」
類「つくしの部屋も見たいな♪」
つくし「こっちのドアが繋がっているから、どうぞ♪」
つくしの部屋に続いているドアを開けると、、、
つくしの部屋は、ピンクと白を基調にしていて、天蓋付きベッドに類ウサギが鎮座していた、、、
類「類ウサギと一緒に寝てくれたんだね♪
俺も、いつもつくしウサギと一緒に寝ていたよ♪」
つくし「その日一日の出来事を、約束通りちゃんと話していたよ♪」
類「良い子だね、つくし、チュッ♪
さっ、今日は疲れちゃったから、もう寝ようかな♪
シャワーしてくるよ♪
つくしも、シャワーしたら?」
つくし「あっ、はい、、、〃〃〃」
つくしがシャワーから出てくると、類がドライヤー片手に待っていて、、、
類「髪、乾かしてあげる♪
つくし、この一年でまた髪が伸びたね♪
艶々で真っ直ぐで、綺麗な黒髪、好きだよ♪」
つくし「・・・〃〃〃」
類「さっ、寝よう♪
つくし、おいで♪」
つくし「る、類もこっちで寝るの?〃〃〃」
類「前も、何時も一緒に寝てたでしょ!?
俺、天蓋付きベッドで寝たいし、、、
さっ、早くおいで♪」
類に抱き締められて、恥ずかしがりながらも、スヤスヤ寝入っているつくし、、、
類も一年振りに腕の中につくしを抱き締めて、満たされた想いで眠りに落ちていきました、、、zzzzzzzzz...