loveofruiのブログ

リダの類が好きで好きで好き過ぎで、とうとう妄想世界の住民になりました。定期的な更新は仕事柄できませんが、お目汚しとスルーして頂けば、幸いです。
R付きの話を全て下げました。話が続かないところは、ごめんなさい。

愛は惜しみ無く奪い与える4

退散、退散、、、


そうする事で、姿が見えなくなるとでも思っているのか背中を丸め、抜き足差し足、、、


「誰!?」


ひゃあ、マズッ! 謝らなくちゃ!


とたんに背筋がピンと伸びたまま、一瞬固まるが、しぶしぶと身体の向きを変える少女、、、


一陣の風に煽られ舞い散る桜の花びらの中、、、


振り向いた少女は、黒檀のような輝く黒髪をたなびかせ、透き通るほど白くほっそりした首を傾けて、申し訳なさそうに話し出した。


「ご、ごめんなさい、お邪魔をするつもりはなかったんです。素敵な音色と桜の花びらに、思わず誘われて来てしまいました。すぐ失礼しますので、どうぞお続けくださいね」


絶対音感を持つ類にも、心地好く響く少女の声、、、


彼女だ!!


やっと会えた!!


ツカマエロ!!


「・・・ねぇ、それ何?」


「えっ!?」


話し掛けられて、大きな目を一層真ん丸にして固まる少女、、、


ミャア!


「・・・あっ、猫、迷子の子猫です」


「・・・それどうすんの?」