慟哭5
回想 (総二郎)、、、
牧野つくし、、、
ボンビーのくせに、どこまでも真っ直ぐで、悪いことは悪いと言う勇気のある女、、、
太陽のように笑い、他人の辛さ、哀しみを思って流す涙は真珠のようで、、、
いつからだったのか、いつの間にか俺の心のど真ん中に入り込んでいた子猫のような女、、、
司が心底惚れ抜いた女、、、
類にとって生涯唯一の愛する女、、、
あきらも愛して止まない、あきらの家族全員で欲しがっている女、、、
あの日、虫の息で横たわっていた女、、、
あの姿を思い出す度に、腸が煮え繰り返り、叫び出したくなる、、、
俺が 次期家元であることで、手の怪我は以ての他、、、
類も、それ故、俺を奴等から遠ざけた、、、
俺の為と分かっているが、救急車を待つだけで、成す術もなく牧野の側に居るのは、どれほど辛かったことか!
あの後、牧野に手を下した奴等全員を特定し、トコトン追い詰めた、、、
類は経済制裁担当、俺は風評制裁担当、あきらは裏の手下に奴等の資料を渡した、、、
これで、奴等は、夜道どころか昼日中でさえ、安心して外に出られなくなった、いや、日本に居られなくなった、、
、
外国に逃げても、NY、フランス、ドイツ、イギリス、ドバイの御方々が、黙っていなかった、、、
要は、奴等にとって安心して居られる場所が地球上に無くなったと言うことだ、、、
警察が出来ることには限りがあるが、俺らがタッグを組めば、出来ない事はない、、、
牧野に関しての類の行動は、以前から驚くほど用意周到であったが、今回、司がまさか2度目の赤札を貼る暴挙に出るとは予想だにしなっかった、、、
この油断失態に、類は、より用心深く髪の毛一筋の狂いも無い緻密な計画を練るようになった、、、
そうそう、類が今回打ちのめした奴等は、いつもは冷静な類の天を突く怒涛の怒りに恐れを成し、類の関与について一切の口を閉じていた、、、
だが、類と世界の御大は、その手を弛める事無く、司と司を放置して証拠隠滅を謀った道明寺上層部を許さず、道明寺を解体した、、、
類は、虐めと言う生易しい言葉は当てはまらない暴力犯罪を放置した英徳にも、手を弛める事は無かった、、、
マスコミを利用して、英徳の膿をさらけ出し、関与した物達もろともに社会から抹殺した、、、
いまや、英徳は悪名を残すばかりとなった、、、
一方、世界の御大達の協力で、悪に立ち向かえる人材育成を掲げた花沢学園が立ち上げると、優秀な教師、優秀な生徒を全国から集まってきた、、、