目で足し5
儷「貴方、類の事、お聞きになった?
それはそれは、幸せそうに笑うんですって!
あの類が、声をあげて笑っているんですって♪」
峻「ああ、つくしちゃんのおかげだそうだ♪
天才児なのに、誰にでも優しく、裏表無く、皆から可愛がられている子だそうだな♪
あの静ちゃんの妹だそうだ、、、」
儷「でも、あの二人って、似ていませんわね?」
峻「ああ、血の繋がりは無いからな、、、
二人とも、その才故に、高遠の養女になった子だよ、、、」
儷「まあ、でもつくしちゃんって、真っ直ぐ育って、明るく元気で、可愛いいし、、、
私達、子育てを本当に間違えましたわ、、、」
峻「過去を悔いてばかりでは、何も生まれて来ないよ、、、
今、これから、私達に出来ることを精一杯しようじゃないか!?」
儷「はい、貴方、類の為に頑張りますわ♪」
峻「頑張り過ぎて、私をかまってくれなくなっては嫌だよ♪」
儷「まあ、貴方ったら♪〃〃〃」
つくし「今日のお勉強はお仕舞い♪
ねっ! 類君、遊びに行こう?」
返事も聞かずに、類の手と繋ぐと、走り出します、、、
静「つくしちゃん、どこに行くの?」
つくし「ミミズ掘り~♪」
静「またあ、泥んこになっても知らないわよ~」
つくし「行ってきまぁす♪」
つくし「ねっ! 類君、ミミズ一杯捕れたね♪
類君、こんなに沢山のミミズをどうするのって思っているでしょ?
あのね、佃にして食べるんだよ!?」
思わず、仰け反る類に、大笑いのつくし、、、
つくし「冗談だよ~ん♪
これね、花壇に放すの!
ミミズが良い土を作るって、本当かなって、、、
ミミズのいる花壇といない花壇とを、比べっこしたいの♪
類君も一緒に手伝ってねっ♪」
類「うん、いいよ♪」
つくし「あっ! やっと喋った~
類君、折角素敵なお口があるんだから、もっと喋ってよ~♪
お口は喋る為にあるんでしょ?
言わなくちゃ分からない事って、沢山あるんだからね~」
類「うん! つくしのお口は、美味しい物を食べる為にあるんでしょ!?」
口を尖らせて、顔を赤くするつくし、、、
つくし「ちがっ! つくしのお口は、笑う為にあるって、御義父様が仰ってたもん!」
類「うん、そうかも、、、」
何を思い付いたのか、類はニコニコしながら、、、
類「僕の口には、もっと大事な役目があった!」
つくし「えっ!何、何?」
と、類の顔を覗き込むように、顔を近付けるつくし、、、
類「頂き♪ チュッ♪」
つくし「な、な、な、、、〃〃〃」
類「つくし、ちゃんと喋らなきゃ♪
チュッ♪ チュッ♪」
つくし「だから、な、な、何で?」
類「う~ん、つくしが可愛いいから?
チュッ♪ チュッ♪ チュッ♪」
つくし「・・・〃〃〃〃〃」
類「あれ? つくし、固まっちゃった?
じゃ、好きなだけチュッ♪ チュッ♪ チュッ♪ チュッ♪
ねえ、起きてる?
起きないと、もっとしちゃうよ♪」
つくし「わわわ! 」
飛び退こうとしても、ガッチリ抱き締められていて、動けないつくし、、、
類「あっ、起きた!?
良く起きましたのチュッ♪ チュッ♪チュッ♪チュッ♪チュッ♪」
つくし「起きたかって、最初から起きてるもん!」
類「そだね♪」
つくし「起きてるのに、何で?」
類「うん、つくしが好きだから♪
僕、メチャメチャつくしが好き♪
だから、他の男の子とこんなことしちゃダメだよ!?
つくしは、僕だけのものなんだから♪」
つくし「・・・〃〃〃」
類「私、花沢 類は、高遠 つくしを妻にして、一生愛して可愛がります♪
ほら、つくしも繰り返して♪
私、高遠 つくしは、、、」
つくし「ええええ!?」
類「ちゃんと言わないと、すんごいチューをするよ!
ほら、私、高遠 つくしは、、」
つくし「〃〃〃 私、高遠 つくしは、、」
類「花沢 類を夫にして、、」
つくし「ええっ!?」
ヒャ~! 恐い顔して、言わなかったら、何をされるか、ひぇ~
類「つくし!!」
つくし「は、はいっ! な、何でごじゃりまするか~?」
類「ちゃんと、続きを!!
いいかい!?
花沢 類を夫にして、、、」
つくし「〃〃〃は、花沢 類を夫にして、、」
類「一生愛して離れません、、」
ひぇ~、恐いよ~、睨まないでよ~
ちゃんと言いますってばぁ、、、
つくし「〃〃〃一生愛して離れません、、」
類「良く出来ました♪
じゃ、誓いのチュー♪」
つくし「る、類~〃〃〃」
類「じゃ、行くよ♪」
と、るんるんと鼻歌混じりに、つくしを引き摺って歩き出します、、、
つくし「類~、何処へ~?
お腹空いた~」
類が向かう先が、ランチルームだと気が付いたつくしは、文句も言わずに付いて行きます、、、
《この時間なら、生徒もスタッフも一同に集まっているから、一気に片付けられるな♪》